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【2023年最新時事】日本のODAの出題ポイント解説【公務員のライト】

    こんにちは😊公務員のライトです!
       

    今回は、公務員試験の最新時事:日本のODAについて、ポイントを解説していきます。

     

    【公務員試験の最新時事】はじめに

    皆さんは、ODAという言葉を聞いたことがありますか?あまり聞き馴染みのない言葉だと思います。最近出てきた言葉ではないかと思われますが、実はかなり前からある言葉です。ここでは、ODAとその役割を解説します。

     

     

    【公務員試験の最新時事】ODAとは

    ODAの定義

    ODAとは、政府機関開発途上国に対して行う贈与貸付のことです。戦略的に行うことで日本の国益にもつながることから、開発協力大綱では「最も重要な手段の1つ」に位置づけられています。

     

    ODAの必要性

    現在世界196か国・地域のうち、146か国が貧困や飢餓に苦しんだり、安全な水や食料が手に入らなかったり、適切な医療を受けられない状態にあります。そこで、途上国の問題を先進国の問題と考えて活動することが国際社会の発展につながるため、多くの先進国が途上国の支援をする必要があります。

     

    ODAのアクター

    ODAは政府がメインとなって行う活動します。しかし、政府以外の機関が協力し合って取り組まれています。具体的な機関や団体の役割は以下の通りです。

     

    政府

    内閣に「海外経済協力会議」が設置されていて、そこでODAの戦略について議論し決定します。

     

    外務省

    政府が考えた戦略に合った活動内容を国や地域ごとに考えて企画しています。

     

    JICA

    JICAとは独立行政法人国際協力機構のことで、外務省が考えた企画を具体的なプロジェクトにして現地で実行しています。

     

    NGO・大学・民間企業

    企業がJICAの下でODA事業の開発コンサルタントを行ったり、NGO・大学がJICAのプロジェクトに参加して途上国で支援をしています。

    国を主体として、企業や大学が実際に行動に移しています。

     

     

    【公務員試験の最新時事】ODAの分類

    (出典:外務省HP)

    単にODAと言っても様々な形態のものが存在します。特に大きな括りでは「二国間援助」と「多国間援助」の2つに分けることができます。以下でそれぞれ解説します。

     

    二国間援助

    二国間援助とは、日本政府途上国との間で直接、経済的・技術的支援を行うものです。二国間援助には無償で提供する「贈与」と、低金利で資金を貸しつける「政府貸付」の種類の支援方法があります。

     

    贈与:無償資金協力

    無償資金協力所得水準低い国に対して、開発途上国が発展するために無償で必要な施設を建てたり、資源調達することを指します。具体的には、安全な水を確保するための給水施設の整備やその施設の運営を維持するための技術指導、道路や橋などの社会基盤の整備、ビジネス環境の整備などです。

     

    贈与:技術協力

    開発途上国の課題を現地のスタッフで解決することを目標として、専門家派遣して人材育成を行い、技術提供し、制度を整えていきます。日本からスタッフが派遣されるだけでなく、現地のスタッフを日本に招いて研修を行ったり、国外で行う研修もあります。

     

    政府貸付:円借款(えんしゃっかん)

    途上国の発展のために行われる低金利貸付のことを円借款といいます。金利は無利子に近いです。資金提供ではなく貸付のため、資金の効率的で適切な利用を促すことができ、途上国の開発を促進させる働きを持っています。いずれ返済される資金であるため、日本の財政負担も小さく、今後も長く継続できる支援方法です。

     

    多国間援助

    多国間援助とは、日本政府が第三者となる国とともに国際機関出資し、当該機関から途上国に対して支援を行うものです。例えば、子どものための国際機関である国連児童基金(UNICEF)や食糧問題に関わる国連食糧計画(WFP)などにお金を出し、国際機関に貢献するといった支援方法です。

    ODAは主要国と発展途上国の両方でメリットがありますね。

     

     

    【公務員試験の最新時事】日本のODA(政府開発援助)実績

    日本ODA実績を見ると、2020年の日本のODAの金額は約163億ドルであり、アメリカ・ドイツ・イギリスに次いで世界4位となりました。一方、2020年の「ODAの対国民総所得比」では世界12位となっており、2019年の13位を上回る結果となりました。2021年ODA金額(暫定値)については約176億ドルに登り、イギリスを抜き、世界3位になる見込みです。

     

     

    【公務員試験の最新時事】日本の主要なODA(政府開発援助)相手国

    日本の二国間ODAの相手国に目を向けると、アジア諸国への援助が多くを占めており、2020年のアジアへの支出総額は100億ドルを超えています。特にインドやバングラデシュ、東南アジア地域への援助が盛んに行われています。ここでは、いくつかの国をピックアップして紹介します。

     

    インド

    インドには資金を貸し付ける有償資金協力を中心とした協力をしています。インフラ整備の支援が主な協力分野です。具体的な協力内容の一部に、必要な電力供給の問題、上下水道の整備などがあります。しかし、経済成長をしているものの多くの貧困人口が存在しています。貧困削減に向けた取り組みも行うことで、全国民の生活水準が上がり、インド全体がさらに発展していくことを期待されています。

     

    イラク

    イラクには平和な国家の再建を目標に支援を行なっています。具体的には、ISIL (イラクとシリアを活動拠点にしているイスラーム過激組織、通称イスラム国)の被害を受けたイラク国内の難民に対する人道支援や石油産業による経済成長の促進です。石油の資源国であるイラクでは石油製品の生産や輸出によって雇用を増やす取り組みを行っています。

     

    バングラデシュ

    バングラデシュには経済成長と貧困からの脱却を目標とした支援を行っています。交通インフラを整備して地域格差の解消を図ったり、生活の環境を向上させるために災害予報などの防災・気候変動対策や安全な水の供給、母子保健の分野に取り組んでいます。バングラデシュは途上国の中でも特に貧しい国であり、基礎的な社会の基盤を作ることを目標としています。

     

     

    【日本のODA】出題ポイントまとめ

    • ODAとは、政府機関開発途上国に対して行う贈与貸付のことです。
    • ODAは「二国間援助」と「多国間援助」の2つに分けることができます。
    • 日本ODA実績を見ると、2020年の日本のODAの金額は約163億ドルであり、アメリカ・ドイツ・イギリスに次いで世界4位となりました。一方、2020年の「ODAの対国民総所得比」では世界16位となっており、2019年の13位を上回っています。

     

     

    【日本のODA】過去の出題例

    2017年・国税・財務

    2015年の国連サミットにおいて、開発協力の質を維持しつつ、各国で増加する政府開発援助(ODA)を抑制するため、開発分野における国際社会共通の目標である、持続可能な開発のための2030アジェンダが採択された。これは、1990年代以降に開催された主要な国際会議での開発目標をまとめたものである。(×)

     

    2018年・国家総合職大卒

    日本の政府開発援助(ODA)は、2015年に改定されたODA大綱に基づいて実施され、経済社会インフラ分野、国際平和協力法に定められた停戦監視などの人間の安全保障の分野について行われる。ODAには、直接援助を行う二国間援助と、国際機関を通じて援助する多国間援助があり、前者の例として、低金利で長期にわたって返済することを認める円借款がある。2017年には、インドや中国の高速鉄道整備計画などの事業について円借款貸付契約が調印された。(×)

     

    2015年・特別区Ⅰ類

    開発協力大綱は、政府開発援助(ODA)大綱を改定し定められたもので、その目的において、「国益の確保に貢献する」との表現は削除され、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場が強化された。(×)

     

    2015年・特別区Ⅰ類

    開発協力の重点課題は、先進国政府による開発途上国への公的資金を使った経済協力であるとし、経済発展によりODAの対象でなくなった一人当たりの所得が一定水準の国や地域への開発協力は一切対象外とした。(×)

     

     

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