「ましゅー先生1年で異動ってどういうことだよ…!?」
…
はい。
1年で異動というのは基本的にはほとんどありません。
ただ、真面目に私は新採1年で異動になった経験があります。
まぁ田舎の市役所だとそういうこともあるということです。
そんな話はさておき、
今回は私の体験や経験をもとに
公務員の「異動」と「出世コース」の2つについて触れていきます!
目次
【公務員の異動】3~4年が一般的!
公務員は一般的に3~4年で人事異動があるというのは皆さんご存じでしょうか?
実際この異動スパンというのも地方公務員や国家公務員、ようは自治体・省庁ごとに様々なんですね。
また個人によってもまちまちです。
2年周期のところもあれば、田舎の市役所とかだと5年周期だったりというところもあります。
ということで異動スパンは平均して3~4年に1回ということで覚えておきましょう!
この異動に対して、
「自分の希望って通るものなのか?」
という疑問がありますよね。
この点を追求するために、まずは異動の流れについて紹介していこうと思います!
「自己申告書」を10月~翌年1月に提出!
文章で説明するよりも目で見たほうが早いということで、
国家公務員の「自己申告書」を例として見てみましょう!
自己申告書とは
※人事院の公表資料です。
この「自己申告書」、今の職場のことや健康状態などに加え、「異動希望」を記述することができるんですね!
異動希望は基本的にどの自治体でも第3希望までは書けると思います。
自治体によっては希望する部署だけでなく、「希望しない部署」も第1~第3までかけたりします。
私の勤めてた市役所では希望しない部署まで書けました。
この自己申告書を国家公務員の場合は10月の頭に提出させるんですね。
地方公務員の場合は自治体ごとにまちまちですが、10月~翌年1月くらいに提出させるところが一般的だと思います。
新規採用の皆様もこの「自己申告書」、もしくはそれに似た書類を提出すると思います。
そして、これらの書類や希望を「人事課」が管理します!
そうなんです。
やっぱり人事課が異動の主導権を握っているんですよ。
10月~翌年1月に提出したこの自己申告書と部署ごとの異動状況などを人事課がとりまとめ、3月の半ばに異動先が決まるって流れなわけですね!
だいたいの流れはつかめましたかね?
異動に関してはこの「自己申告書」が大事なわけです。
人事課はどうやって異動先を決めてるの?
これは私も気になったので、実際に働いていた時に内情に詳しい上司に聞いてみたことがあるんですね。
簡単に言うと、上の人間は人事課の上の役職が、下の人間は人事課の下っ端が担当して決めています。
人事課のAさんは総務部と環境部、Bさんは市民部とまちづくりセンターを担当で、みたいな形で担当がきまっています。
このAさんBさんは人事課の職員ですけど、まぁ平社員ですよね。
当然独断というわけではないですけど、この人たちの采配によって基本的には異動先が決められてしまいます。
決済(上司の承認)は基本的に通りますからね。
これは管理職の方たちも同じです。
主幹(課長補佐クラス)の人間は人事課の課長補佐クラス以上の人間が決めます。
でも人事課も当然適当に決めているわけではありません。
では「自己申告書」のどこを見て判断しているのでしょうか?
「自己申告書」の何を見て決めてるんだ?
「自己申告書」には希望する「理由」を書くことができます。
この「理由」がポイントなわけですよね。
基本的にある一定の理由以外考慮されないと思って下さい。
考慮されるのはこの5パターンです。
考慮されるパターン
- 精神的に辛い
- 人間関係
- 親の介護がある
- 子育てをしたい
- 持病・健康状態
「精神的に辛い」や「人間関係のトラブル」系の理由がある場合、1年とかでも異動になることがあります。
まぁこの点は考慮してくれる可能性が高いということで、100%通るわけではありません。
次に通りやすいのが「介護」「子育て」です。
公務員の異動は転勤を伴う可能性もありますから、この点は考慮してくれないと困りますよね!
親の介護しなきゃいけないのに、県の端っこに飛ばされる、なんてことは基本的にはありません。
最後は「持病や健康状態」に応じた配慮です。
例えば、腰痛もちの私みたいな人間の場合、現場最優先の肉体労働系の部署はアウトですよね。
そういったところも一応配慮はしてくれるみたいです。
人事課としても職員にやめられては困りますし、トラブルになるのも御免だからです。
強い理由であれば1年であろうが2年であろうが異動させてくれるはずです。
異動先の希望って通るの?
基本的に普通の理由は9割通らないと思ってください!
いくら自分が優秀でも、志望先が昨年異動が多かった部署、とかの場合は当然通りにくいですよね!
例えば、ここ3年連続で新採を入れた→今年は新採枠はない、みたいなイメージです。
また、通りにくい部署というのもあります。
例えば新採の方が「人事課の人事担当」を第一志望と書いてもそれは99.9%無理でしょう。
結局、そこら辺の内情はわからないので「運ゲー」というこの一言に尽きてしまいます。
私の同期は10人に1人くらいは希望の部署でした!
私も一応は新採の時に第一と書いた部署に入ることができましたが、これは優秀とかそういう話ではなく、運です。
とまぁこんな異動実態なわけですが、将来出世する人間はある部署を経験してることが多いんですね!
それをこれから紹介していこうと思います。
▼出世の前に「役職」や「階級」はチェックしておこう!
【地方公務員の出世コース】4パターンあります!
意外かもしれませんが、公務員にも出世コースというのが存在します。
実際に勤めていると「この人将来出世するな」というのがだいたいわかっちゃうんですね!
早い人だと30代でそれがわかってしまいます。
その4パターンとはコレです。
出世コース
- 王道出世3部門への異動
- 国や都道府県、企業などへの出向
- 重要度の高い部署への配属
- 上の人間からのスカウト
当然優秀な人というのはコレがいくつも該当します。
重要度高い部署→出向→王道部門→スカウトみたいな…
こんな優秀な人間はなかなかいませんが(笑)
とりあえずひとつひとつ説明していきますね!
王道出世コースはこの3部署!
やはり何と言ってもこの3つは最強ですよね。
王道部署
- 人事課(人)
- 財政課(金)
- 企画課(手)
「人」を操る人事課、「金」の権利を握る財政課、自治体の「手」としてそれらを操る企画課
これらは自治体の中枢部分であり、超重要な部門となります。
当然これら重要部門にはエリート(仕事ができる人)が配属されますよね!
人事課
私の勤めてた市役所では、真面目かつ優秀、そのうえ優しくてコミュニケーション力が高い、そんな方が多くいました。
中でも給与担当や人材育成担当、人事担当などの担当にわかれているのですが
とくに「人事担当」がやはり優秀でしたね。
王道ルートといえばやっぱり「人事課人事担当」でしょうね。
財政課
ぶっちゃけ財政課の人間は頭が固い人が多かったです。
仕事はできるんだけれども融通が利かない、そんな人が多くいましたね。
何故かは知りませんが、喫煙者率が異常に高かったですね(笑)
課の半分以上の人がタバコ吸っていました。
でもやはり自治体の財政を扱うという事で当然皆仕事はできました。
企画課
自治体の行く末(今後のまちづくりの方針等)を考える部署ですからね!
〇〇計画とかってあると思いますけど、あれは企画課の仕事です。
施策の調整を行ったり、課題について調査研究したりと忙しいですけど、当然優秀な人間が集められます。
上位機関への出向が出世に影響?
例えば市役所で働いていたとします。
ある選ばれた優秀な人間にのみ、県庁や国、一般企業等への出向のチャンスが訪れます。
出向が出世に影響するというより、そもそも論で出向する人間は優秀でなければならないというのがあるってことです。
出向から帰ってきて、その後に先ほど紹介した王道3部門に配属されることも多々あります。
エリート街道まっしぐらということですね。
まぁ一応、地方自治体の「自己申告書」には出向の希望を書く欄はあります。
出世を希望する方は、希望してみてもいいかもしれませんね。
ですので一生懸命頑張ってください!
重要度の高い部署に配属=出世?
自治体が力を入れている部署、ようは忙しい部署に配属される人間はまぁ優秀ですよね。
だってわざわざ優秀な人間を暇そうな部署に配置したりしないですから。
自治体ごとに力を入れている部署って違うと思いますが、
福祉系、こども系、あとは防災とかはだいたいどこの自治体も忙しいのではないでしょうか。
とくに子育て系は注目されてますからね!
優秀な人間を配置して、市(県)として力を入れていきたい部署です。
また、〇〇総務課という部署は、その部のとりまとめ課ですから、他の部署に比べたら優秀な人間が集まりやすいですよね!
例えば、環境総務課と環境保全課があるとして、総括課長と課長がいたとしたら、
環境総務課に総括課長、環境保全課に課長を配置します。
ということで、〇〇総務課にも他の部署に比べたら優秀な人間が集まりやすいことになります。
ちなみに総括課長というのは次期部長候補になりますね。
忙しい(残業が多い)から出世するというわけではないのでそこは注意が必要ですよ!
【ヘッドハンティング!?】実際にあります。
例えば、企業誘致関係に詳しい+交渉力がめちゃくちゃ高いAさん。
そんなAさんは産業政策系の部署の課長さんのお眼鏡にかなうわけですね。
当然スカウトされて産業政策系の部署に配属されたAさんは出世頭という事になります。
まぁこれも対象は一部の優秀な人間だけですけどね。
良い方悪いですけど、ゴマすりというのも大事な出世スキルの一つだったりします。
当然Aさんみたいな人は将来その部の部長が期待されてたりします。
【公務員の異動】そもそも出生のメリットってなんだ?
「公務員の出生」に対して皆さんどのように思いますか?
例えば、私みたいな意識の低い人間は逆に
- 出世したくない
- 責任ある仕事はめんどくさいから嫌だ
- 給料も別にそんなに増えないし
みたいな考えで、出来れば課長補佐くらいのポジションで退職したいと願ってしまします。
では出世することにどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
この2つを見ていきましょう!
※価値観というのは人それぞれですので、参考程度に見ていただければかと思います。
ではいきます!
公務員が出世するメリット
ぶっちゃけ「世間体だけ」じゃないでしょうか?
こんなこと言うのもアレですけどね…(汗)
- 〇〇さんの旦那さん、部長まで昇任したんですって?
- やっぱりお前は出世したか(同期から)…等
周りの人から「優秀な人間」と称賛されることでしょう。
これは確かに素晴らしい事ですよね!
そりゃもちろん「給料」とか「やりがい」とかもあるとは思いますが
あの責任の重さであの給料はちょっと見合ってないんじゃないかなと思います。
課長からもらえる管理職手当というのも6~7万円というのが一般的で、かなり低めですからね~。
一応フォローはしておきますが、最近「人事評価制度」という制度が出来まして、
頑張りに応じて自分の給料の昇給数が上がったり、ボーナス額が多くなったりします!
例えば、1年で俸給というのは基本的に4号上がるのですが、それが6号上がったり、ボーナス額が数%多くなったりします。
具体的にはこれくらい変わります。
1級25号:180,700円
↓(1年後)
1級29号:187,200円
1級31号:190,700円
普通の人は+6,500円ですが、優秀な人は+10,000円も上がります!
まぁこのように頑張りはきちんと評価されるようにはなっているんですね。
個人的に一番メリットだと思ったのは「早く帰宅できるところ」です。
課のトップだからその辺は気楽です。
まぁこの人事評価制度も「闇」があるんですけどね…
それはまた今度話しますね!
公務員が出世するデメリットは?
これもまた大きいのは「世間体」ではないでしょうか。
みなさん噂話が大好きですから、その時「仕事ができない」ということがネタにされてるかもしれませんね(笑)
あとはこれらがデメリットだと思います。
- 残業手当がもらえない
- 仕事の責任が大きくなる
- 飲み会・懇親会が多い
先ほども書きましたが、管理職手当の額が低い(6~7万円)・給料がたいして上がらないというのもデメリットですよね。
いかがだったでしょうか?
先ほども言いましたが、価値観というのは人それぞれなので参考程度ということでお願いできればと思います。
ではこれで公務員の「異動」と「出世」の記事はおわりです。
ありがとうございました!
この記事を書いた人