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【2023年最新時事】G7の出題ポイント解説【公務員のライト】

     

    こんにちは😊公務員のライトです!
       

    今回は、公務員試験の最新時事:G7について、ポイントを解説していきます。

     

    【公務員試験の最新時事】G7とは

    G7とはGroup of Sevenの略です。日本語では、主要7か国または、先進7か国首脳会議と訳され、通称サミットともいわれます。

    このサミットはsummitを日本語に訳したもので、会議に出席する首脳を各国の「山頂」に例えたものです。

     

    参加国

    G7は7なので、7つの国が参加していることは予想できるかと思います。では、実際に参加国はどこでしょうか。

    参加国は、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・日本・イタリア・カナダです。しかし、実は以上の7か国だけではなく、欧州連合(EU)の代表も参加します。

    参加国の首脳は各国1人ですが、欧州連合からは「欧州会議理事長」と「欧州委員会委員長」の2人が参加します。

    つまり、G7は7つの国と1つの地域の代表の合計9人がメンバーです。

     

    歴史

    G7最初開催されたのは、1973年のオイルショックが原因の世界不況を話し合うために財務大臣が集まったときです。当時は東西冷戦時代で、資本主義である西側諸国のアメリカとヨーロッパ諸国、日本だけが集まりました。そして、1975年にフランス大統領がイギリス、アメリカ、日本、西ドイツを招待して始めた会議がG7のもととなっています。

    当時の5か国で人口は世界の1割ですが、経済規模は世界の6割を占めていました。その5か国の経済的なピーク時は世界の7割も占めていましたが、その後減少を続けています。リーマン・ショック等が原因で、現在の経済規模は5割に満たないです。

     

    影響力

    G7の経済規模は、全盛期に比べ大きく低下しています。しかし、今でもG7は続いています。その理由は影響力があるからです。

     

    G7財務相・中央銀行総裁会議の影響力

    G7が開催されるまでは、世界の経済の中心はアメリカでした。その理由は、アメリカのドルが世界の基軸通貨だったからです。しかし、G7の財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されるようになると、それまで秘密に決められていた為替相場やマクロ経済について会議の結果が声明として公表されるようになりました。

    アメリカの意志で決まっていた世界経済が、G7で口出しができるものに変化しました。公表された声明に市場が反応する、つまり世界経済に大きく影響を与えるようになりました。

     

    G7首脳会議の存在意義

    G7首脳会議では、現在、地球温暖化や難民問題、世界の貧困や食料危機、途上国の保健や教育問題など地球規模の問題を話し合う場となっています。国際連合(国連)も同じような問題を取り上げますが、加盟国が多くそれぞれの立場を主張するために、個々の問題に対してなかなか合意できません。もちろん国同士の利害も複雑に絡み合います。

    また、このような地球規模の問題は、よくある首脳同士の2国間協議で決められる問題でもありません。G7の最大の特徴は、首脳同士がひざ詰めで協議することです。少人数の首脳が遠慮なく意見を述べ、注文をつけ合います。首脳同士が仲良くなって何でも言えることは、非常に重要なことです。西側諸国結束を世界中に見せつけることが現在のG7存在意義です。

    首脳外交は、形式的なものもありますが、G7サミットはいわば合宿です。

     

     

    【公務員試験の最新時事】G7とG20の違い

    首脳会議G7の他にG20とよばれるものもあります。Gの後ろの数字の違いは参加国の違いです。G20の参加国はG7にロシア、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、トルコ、欧州連合を加えた国々です。G20では、欧州連合もカウントされます。

    また、ロシアはG8としてサミットに参加していましたが、2014年にクリミア併合を強行したので、G7には参加停止中ですが、G20には参加しています。

    つまり、世界に与える経済的な影響力が大きいことが参加の理由です。

    G20は、アジア通貨危機の後の1999年に開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議が最初です。そして、リーマン・ショックの対策を話し合うために2008年には、首脳会議も開催され、その後毎年開催されています。リーマン・ショック後のG7の経済規模の減少は、新興国の台頭を意味しています。

    つまり、世界経済を話し合うためにG7だけではどうにもならなくなって、G20に拡大したわけです!

    経済規模が拡大することは、政治の場でも存在感を増し、発言力が高まることを意味します。それでも、G20G7雰囲気異なります。参加国多いので、トコトン仲良くできないようです。

    G20については、別のページで解説しています。

     

     

    【公務員試験の最新時事】直近のG7サミット

    (出典:外務省HP)

    2022年6月26日から28日にかけてドイツ・エルマウにて、G7エルマウ・サミットが開催されました。今回のサミットでは、議長のショルツ・ドイツ首相が掲げた「公正な世界に向けた前進」という全体テーマの下で行われました。総論として、ロシアによるウクライナ侵略に対し、G7が結束して国際社会の秩序を守り抜くことを確認しました。

    以下で外務省が発表した、G7サミットの概要を解説します。

     

    セッション1「世界経済(含:気候クラブ)」(ワーキングランチ)

    本セッションでは、世界経済が直面する課題におけるG7の協力の重要性について議論が行われました。議論の結果、G7として世界経済の安定と変革に貢献すると同時に、生活コストの上昇に対処すること、また経済安全保障について協力し、サプライチェーンの強靱性を強化し、公平な競争の場を確保すること等で一致しました。

    また、開かれた協力的で国際的な気候クラブの目標を承認し、2022年末までの設立に向けてパートナーと共に取り組むことを確認しました。

    具体的な数値を決めたわけではなく、協力しようと手をつないだイメージです。

     

    セッション2「インフラ・投資」

    本セッションでは、開発金融をめぐる問題やインフラ資金ギャップを含む国際経済の課題に関し議論が行われました。議論の結果、G7は、「世界のインフラ・投資のためのパートナーシップ」を通じて、今後5年間で6,000億米ドルを動員し、世界の投資ギャップの縮小を目指すことを確認しました。

    投資において、国間での格差を少なくしていこうということです。

     

    セッション3「外交・安全保障」(ワーキングディナー)

    本セッションでは、ウクライナやインド太平洋を含む地域情勢や、国際社会が直面する課題について議論が行われました。ウクライナについては、日本としての新たな制裁措置をこの機会に発表し、G7の連携を改めて確認しました。

    ロシアに対して、さらなる輸出入の制裁を加えることとなりました。

    また、アジアからの唯一の参加国として、岸田総理から、インド太平洋情勢について発言を行い、G7首脳間の議論をリードしました。

    中国や北朝鮮に対しての警戒を強めていこうとする方向性で話し合いました。

     

    セッション4「ウクライナ情勢」

    本セッションは、ウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで参加しました。セッションの冒頭、ゼレンスキー大統領からウクライナの現状について説明があるとともに、G7各国からの支援に感謝を述べた上で、引き続きの支援をお願いする旨の発言がありました。

    G7首脳間では、ウクライナの主権・領土一体性を支持し、財政的、人道的、軍事的及び政治的支援を継続することを改めて確認しました。

    G7間では、ロシアではなくウクライナを支援する姿勢をとっています。

     

    セッション5「気候、エネルギー、保健」

    気候・エネルギーに関してG7は、エネルギー供給を確保し、異常な市況による価格高騰を抑えるため、追加措置の検討も含めて直ちに行動を起こすことを確認し、また気候変動や環境に関する目標に妥協することなく、ロシアのエネルギーへの依存を段階的に解消していくということを再確認しました。

    ロシアからの輸入に依存せず、適切なエネルギー消費を行うようにすると決まりました。少し、現実的ではない目標になっています。

    また、2030年までの高度に脱炭素化された道路部門、2035年までの完全に、又は大宗が脱炭素化された電力部門、国内の排出削減対策が講じられていない石炭火力発電のフェーズアウトを加速させるという目標に向けた具体的かつ適時の取組を重点的に行うことを確認しました。

    炭素に頼らない生活を目指そうとのことです。

    保険に関してG7は、現在の新型コロナのパンデミックを克服するために、昨年のG7コーンウォール・サミット以降に行われた11億7500万回分以上のワクチンの提供を基礎としていくこと、また、将来のパンデミックや保健課題の予防、準備及び対応を行っていくことを確認しました。

    コロナウイルスに適応しながら、今回の反省を今後に活かそうとするということです。

     

    セッション6「食料安全保障、ジェンダー平等」

    食料安全保障に関してG7は、「食料安全保障のためのグローバル・アライアンス」を通じて、世界の食料及び栄養の安全保障を強化することを確認し、そのために45億ドルを追加で提供すること、また食料及び農業市場を開放し続け、ウクライナの生産及び輸出を支援するための努力を強化する旨を確認しました。

    世界の食料を安全に保ちながら、ウクライナに食料支援をしようということです。

    ジェンダー平等に関して、岸田総理から、ドイツがG7での議論にジェンダーの視点を取り込んでいることを支持しました。また、岸田総理は、ジェンダー平等は「新しい資本主義」の実現のための不可欠の要素である旨述べた上で、本年12月3日に第6回国際女性会議(WAW!)を東京で開催し、国内外のジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメント促進を進めていくと表明しました。

    岸田総理は、世界中のみんな平等が大切だよと発言しました。

     

    セッション7「多国間主義・デジタル秩序、G20」(含:G7広島サミット)

    多国間主義に関して岸田総理は、主権・領土の一体性、法の支配といった戦後の国際社会を支えてきた基本原則が、力による一方的な現状変更の試みにより脅かされていることを強調すべきであると述べました。G20においても、基本的な考えの下で働きかけを続けるべきであり、G20サミットにおいても、G7として緊密に連携して対応する必要があると主張しました。話し合いの結果、G7ではG20議長のインドネシアを支援していくことを確認しました。

    デジタル秩序に関して岸田総理は、ロシアによるウクライナ侵略により、デジタル空間での動きが現実世界に大きな影響を与える実例を目の当たりにしており、サイバー攻撃等によって人々に影響を与えようとすることは許されないと強調しました。

    また、市民の抑圧、言論の自由の封殺などに悪用する行為も、同志国が連携して食い止めなくてはならないと主張しました。

    岸田総理は、徹底的にロシアを非難する姿勢をとっています。

    最後に、次回のG7は日本の広島で開催されることを踏まえて、岸田総理は、来年のG7サミットでは、武力侵略も核兵器による脅かしも国際秩序の転覆の試みも断固として拒否するというG7の意思を、歴史に残る重みをもって示したいと述べました。

    また、唯一の戦争被爆国である日本の総理大臣として、広島ほど平和への姿勢を示すのにふさわしい場所はないと考えている、核兵器の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示し、G7首脳の皆さんと共に、平和のモニュメントの前で平和と世界秩序と価値観を守るために結束していくことを確認したいと述べました。

    世界唯一の被爆国として、改めて平和の重要性を確認したいと述べて締めました。

     

     

    【G7】出題ポイントまとめ

    • G7とは主要7か国または、先進7か国首脳会議と訳され、通称サミットともいわれます。世界的に影響力がある会合です。
    • G7G20参加国話し合いのしやすさ等で違いがあります。
    • 直近のG7では、主にロシア非難することが多い印象でした。公務員試験でも直近のG7に関する問題が出題されるので、ある程度の内容はチェックしておきましょう。
    • 次のG7日本広島開催されます。

     

     

    【G7】過去の出題例

    202年・国税・財務

    ブラジルは、自国開催のオリンピック直後に国債が債務不履行に陥り、2019年に年率10万%以上のインフレ率を記録するハイパーインフレに見舞われた。また、同年にアマゾン熱帯雨林で大規模な森林火災が発生したが、資金不足などで消火活動が進まなかったため、フランスで開催されたG7サミットの首脳宣言で国際的な消火チームの結成が表明され、日本も消防隊を現地に派遣した。(×)

     

    2019年・国家総合職大卒

    2017年に開催されたG7ルッカ外相会合での宣言において、行政機関へのサイバー攻撃は、匿名性が高く、意図せず国家間の緊張を高めるリスクがあるため、平時より多国間で連携してサイバー空間の国際標準化を推進するスマートコントラクトの重要性が確認された。一方、企業へのサイバー攻撃は、海外で生じた事案であっても国内への波及が懸念されるため、国際標準化から独自の分散型プラットフォームの開発へ方針を転換することとされた。(×)

     

    2021年・特別区Ⅰ類

    温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにする目標は、主要7か国(G7)の中で、日本が最初に法制化した。(×)

     

    2015年・特別区Ⅰ類

    2014年6月に開催された主要7か国(G7)首脳会議(サミット)に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. ロシア南部のソチでサミットを開く予定だったが、ロシアによるクリミア半島編入の動きを機に、欧州連合(EU)主催によりG7の枠組みによりブリュッセルでサミットを開催した。(〇)
    2. ロシアによるウクライナの主権と領土の継続的侵害を一致団結して非難し、ウクライナ国境近くのロシア軍を完全に撤収することを要求したが、ロシアとの深刻な対立を避けるため、追加的制限措置を実施する用意があることについてはG7首脳宣言に明記しなかった。(×)
    3. ウクライナの危機はエネルギー安全保障の重要性を明らかにしたとし、ロシアを念頭にエネルギー供給を政治的威圧の手段や安全保障の脅威として使うことは容認できないとしたが、エネルギー確保の多様化を進めることについては一致しなかった。(×)
    4. 東シナ海および南シナ海での緊張を深く懸念し、威嚇や強制、力による領土または海洋に関する権利を主張するための一方的ないかなる試みにも反対すると、G7首脳宣言で中国を名指しして、中国の海洋進出を牽制した。(×)
    5. 核と弾道ミサイルの開発を続けるイランを強く非難し、拉致問題を含む人権侵害に対処する速やかな措置をとり、関連するすべての国連機関に完全に協力することを要請した。(×)

     

    2022年・消防庁Ⅰ類

    主要7か国首脳会議(G7サミット)に関する次の記述で、(  A  )〜(  D  ) に当てはまる語句の組合せとして、最も妥当なのはどれか。

    2021年、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大以後、初めて対面で主要7か国首脳会議(G7サミット)がイギリスの(  A  )で開催された。同国(  B  )首相を議長とし、新型コロナウイルス感染症対策、気候変動・自然、開かれた社会などについて議論が行われた。一部には、オーストラリア、南アフリカ共和国、(  C  )が招待国として対面で参加した。また、首脳宣言の中で「(  D  )」を初めて明記し、中国の覇権主義的な行動をけん制した。

     A         B       C     D 

    1. コーンウオール  ジョンソン  韓国   台湾(〇)
    2. ビアリッツ    ジョンソン  インド  香港(×)
    3. ビアリッツ    メルケル   韓国   香港(×)
    4. コーンウオール  ジョンソン  インド  台湾(×)
    5. ビアリッツ    メルケル   インド  香港(×)

     

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