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【国税専門官】時事の出題数や過去問を紹介します!

     

     

    こんにちは😊公務員のライトのましゅーです!
     

    今回は、国家専門職(国税専門官)における時事について、紹介していきます。

    労基や財務のことにも触れつつ、特に国税のことを中心に、時事の特徴や出題数、頻出テーマ、出題予想、こういったものを詳しく紹介していきます!
    よろしくお願いいたします。

     

     

    【国税専門官】時事の出題数は?

    国税専門官では、教養試験で時事が3問出題されています。

    なお、労基や財務の試験も、教養の問題はすべて同じになります。

     

    【国税専門官】専門試験の時事の出題数は?

    国税は、専門試験の選択科目の中に『経済学』という科目があり、全体で6問出題があるのですが、このうち2問が『経済事情』の問題になります。また、『財政学』の6問のうち、1~2問が『財政事情』の出題となります。さらに、『政治学・社会学・社会事情』の6問の中にも1問、『社会事情』の問題が含まれています。このように国税の専門試験は、事情系の問題が非常に多くなっております。

    🔴経済事情の分析はこちら
    🔴財政事情の分析はこちら

    財務も同じような出題になります。労基は、労働事情が5問、経済事情が4問、労働経済・社会保障が3問出題されています。

    ただ、今回の記事では、教養の出題傾向等をお伝えしていきます。
    専門の事情系の科目の分析はまた別の記事等でお伝えします。

     

    国税専門官の出題例・問われ方の特徴

    国家公務員の時事はかなり特徴的で、まず抽象的な1つの分野が与えられて、5つの肢がそれぞれ違うテーマになっていることが多いです。
    そして、かなり複雑な問題も多く、近年は「用語の定義+最新事情」が問われることもあります。また、2022年の時事の出題で2019年の事情が出題されたりと、出題される年度の範囲も少し広めです。

    では、実際の出題例を確認していきましょう!

     

    【2022年度の国税専門官】No.28(答え:①)

    我が国の医療と健康に関する記述として最も妥当なのはどれか。

    1. 2020年の我が国の平均寿命は、男女共に過去最高を更新した。平均寿命は保健福祉水準を総合的に示す指標として広く活用されている一方、寝たきりや認知症など介護状態の期間を含んでいる。この介護状態の期間を平均寿命から差し引き、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を健康寿命といい、その延伸を目的として種々の取組がなされている。
    2. 少子化対策の観点から、経済的負担の軽減のため、体外受精を含む全ての不妊治療への医療保険の適用と不妊治療に要する費用の助成が、2020年より国の事業として新たに行われるようになった。他方、安心して子育てができる環境整備のため、待機児童の解消の取組が進められているが、2020年の待機児童数は前年よりも増加し、2018年以降、3年連続で増加している。
    3. RSウイルス感染症は、RSウイルスによる呼吸器感染症であり、成人で発症した場合、小児より重症化するリスクが高い。2000年代初めに同感染症のワクチンが定期接種の対象となったが、接種後の症状の訴えが相次ぎ、定期接種が中止された。その後、同感染症の報告数が増加し、2020年に過去最多を更新したことを受け、2021年に成人を対象とした定期接種が再開された。
    4. 原爆投下後に降った「黒い雨」を国の指定区域外で浴び、健康被害が生じたとして住民が被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟で、2021年に長崎地方裁判所は、「黒い雨」を浴びたことと健康被害との因果関係を示す科学的知見が新たに得られたとして、原告全員を被爆者と認定した。これを受け、政府は、過去に認定されなかった広島の訴訟の原告全員を一律に被爆者と認定する見解を明らかにした。
    5. 紙の処方箋を電子化し、その調剤情報などを薬局などで閲覧可能とする電子処方箋システムは、いわゆるデジタル改革関連法に基づき、2021年に全国で運用が開始された。しかし、同システムの利用にはクレジットカードとマイナンバーカードとの紐付けが必要であり、紙でも発行可能な処方箋を希望する者が多いため、全国の電子処方箋の利用率は約3割にとどまっている。
    実際に抽象的なテーマ+5つの肢で別々の細かい知識が問われており、①の肢のように、用語の定義+最新事情が問われるものもあります。

    また、問題が国の白書や統計等をベースに作られていることから、①や②のように、2022年度の試験なのに2020年のデータなどが試験で出ることもあります。

     

    【2022年度の国税専門官】No.29(答え:④)

    近年の世界の動向に関する記述として最も妥当なのはどれか。

    1. イスラエルでは、2021年、総選挙で最大野党リクードが大勝し、リクード新政権が発足した。これにより、労働党のネタエヤフ首相は退陣し、イスラエル建国以降初めて労働党が下野することとなった。対アラブ融和派と目されるリクード政権の発足を受け、サウジアラビアとバーレーンは、イスラエルとの関係改善に乗り出し、同国との国交樹立に合意した。
    2. パレスチナでは、2021年、パレスチナ自治区ガザを実効支配するヒズボラとヨルダン川西岸を支配するハマスの軍事衝突が激化した。パレスチナ自治政府の成立以降与党の地位にあるハマスの独裁的な政権運営に対し、ヒズボラが反発を強めたことが衝突激化の要因の一つとみられていたが、ハマスが2022年の総選挙の実施を約束したことで、両者の停戦合意が実現した。
    3. イランでは、2021年、大統領選で保守穏健派のハメネイ師が当選した。ハメネイ師は、米国やイスラエルとの関係改善に乗り出し、大統領就任直後、欧米との核合意を破棄して行ってきた高濃縮ウランの生産作業を中断すると発表した。これを受け、米国のバイデン大統領は、2021年末にイランを訪問し、米国の核合意復帰と対イラン経済制裁の解除を約束した。
    4. アフガエスタンでは、2021年、タリバンが大統領府を占拠し、首都カブールを制圧した。ガ二大統領は、国外に脱出し、タリバンの勝利を認める声明を発表した。タリバンは、1990年代後半にカブールを制圧し政権を樹立したが、2001年、テロ組織の首謀者のオサマ・ビンラディンなどが潜伏しているとして米軍などから攻撃を受け、政権が崩壊したという歴史をもつ。
    5. アゼルバイジャンでは、2020年、アルメニアとの間でカシミール地方の領有をめぐる軍事衝突が起こった。アゼルバイジャンにはキリスト教徒が多く居住する一方、カシミール地方にはムスリムのアルメニア人が多く居住することから、アルメニアが領有権を主張している。両軍の衝突はトルコの仲介によって解消され、我が国を含む国連平和維持隊が駐留することとなった。

     

    【2022年度の国税専門官】No.30(答え:①)

    近年の我が国における法改正等に関する記述として最も妥当なのはどれか。

    1. 2021年、「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」が成立した。これにより、児童生徒性暴力で教員免許が失効した教員への免許再交付について、都道府県教育委員会がその可否を判断できるようになるとともに、児童生徒性暴力による免許失効者の情報を共有するデータベースについては、国が整備することとなった。
    2. 選挙権年齢や民法の成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに伴い、2022年4月から、罪を犯した18、19歳については、少年法ではなく刑法が一律に適用されることとなった。ただし、成長途上で更生の余地があることを理由として、罪が確定するまで実名報道を控えるよう、20歳以上の者とは異なる報道規制が設けられた。
    3. 2021年に改正著作権法が成立したことにより、全国各地域の図書館は、絶版本を含む入手困難な書籍を電子データ化し、必要最小限の利用範囲に限り、直接、利用者に対して電子メールで送信することが可能となった。さらに、クールジャパン戦略の一環として、海外在住の外国人からの請求に限り、漫画本を含む新刊本を電子データ化し、直接電子メールで全ページを送信することが可能となった。
    4. 憲法改正の手続を定める改正国民投票法が、2021年に成立した。この改正法には、投票率が60%未満の場合は国民投票を不成立とする最低投票率制度を導入した上で、CMやインターネット広告の規制の具体的内容などが盛り込まれた。一方、他の国政選挙とは異なり、国外に居住する者による投票は認められなかった。
    5. 2040年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする目標を明記した改正地球温暖化対策推進法が、2021年に成立した。これは、温室効果ガスの排出量を森林などの吸収量の半分以下とする脱炭素社会を2040年までに実現させるとしたもので、全市町村に対して再生可能エネルギーの数値目標を設定することを義務付けるとともに、2022年4月から企業に対して二酸化炭素の排出量に応じて炭素税を課すこととなった。

    こちらは国税専門官の時事の過去問です。

    では、次は出題傾向を紹介していきます!

     

     

    【国税専門官の時事】分野・テーマ(出題分析)

    ※5択ではなく、A,B,C等の問題が一部あるため、合計が15にならない場合があります。

    こちらは、国税専門官の時事における出題の詳細分析です。肢ごとにどのテーマから出題されたのか、表にまとめています。

    1. デジタル・科学技術関係
    2. 国際情勢関係
    3. 環境

    国税専門官の時事は、近年は、これらの分野からの出題が多くなっています。
    特に、世界情勢や科学技術関係のテーマが多い傾向にあります。次いで環境や財政・社会保障も多めです。

    では次は、出題テーマ一覧を見ていきましょう!

     

     

    【国税専門官の時事】出題テーマ一覧

    こちらが国税専門官の時事の出題テーマ一覧表(肢ごとの分析)になります。

     

    おまけ:専門のNo.46社会事情の出題テーマ一覧

    教養の方では、『労働』分野の出題数が少ないように見えましたが、専門の『社会事情』の1問は、ほとんどの問題が『労働』関係のものになっています。

     

     

    【国税専門官の時事】対策方法・勉強難易度・コスパ

    では次は対策方法の話をしていきたいと思います。

    総論でも伝えましたが、問題をあえて複雑にしているという現状にあるので、市販の対策本を1冊読んでいるだけで満点を狙うというのは少し難易度が高いです。

    では、どう対策すればいいのかということですが、要は『国家公務員としての視点』が求められているので、日頃から国家公務員としての自覚をもってニュース等をチェックしていくことが大切です。

    ニュースを見る際、『文科省はこんな政策を行ってるのか~』『災害時に国家公務員はこういう風に対応しなければいけないのか~』等
    この手の視点が大事ということですね!

     

    国税専門官の時事の対策方法まとめ

    そこで、対策方法をまとめてみると、こちらのようになります。

    国税専門官の時事の対策方法
    1. 日頃から国家公務員の視点を意識しながらニュース・新聞をチェックする
    2. 時事の対策本を使って、主要テーマの知識を固めておく
    3. (余裕がある方)各府省庁が出している『白書』の『概要』だけサラッと目を通しておく
      (これは面接・官庁訪問対策にもなる)

    国税専門官の時事問題では、幅広い知識が問われているわけですから、ニュースも幅広くチェックするよう心がけてみて下さい!

    また、用語の定義が出題されることもあるので、ニュースや白書、参考書等で出てきた用語の意味までしっかりと理解しておいた方がいいです。

    ただし、おさえておくポイントもしっかりありますので、今からそれを紹介します。

     

    国税専門官の時事の対策:オススメ参考書

    公務員試験の時事において、教養・専門択一の時事関係のテーマで出題されやすいところは、すべて【最強の時事】という、こちらの参考書の中で紹介しています!

    まずは、この手の参考書を「寝る前に1日1章は読もう」などと決めて勉強し、知識をインプットしてみてください!

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    頻出テーマや対策方法は以下の記事でまとめています💡

    →時事の勉強方法&頻出テーマはこちら!

     

     

    【国税専門官の時事】おさえておくべきポイント

    1. デジタル・科学技術関係
      →マイナンバー、デジタル庁、宇宙開発、量子もつれ(2022年のノーベル賞)、AI、キャッシュレス、シェアリングエコノミー、無形文化遺産…等
    2. 国際情勢関係
      →ロシア・ウクライナ情勢、各国の政権交代…等
    3. 環境
      →地球温暖化、エネルギー政策、レッドリスト、天然記念物、外来生物、プラ新法…等

    また、インボイス制度(消費税に関する新制度)、税制改正(防衛費増額の財源を賄うための法人税、所得税、たばこ税増税)、コロナウイルス対策、個人情報保護法改正、子ども家庭庁、男性の育休(国家公務員が特に力を入れている)、年金制度改正(NISA)等もおさえておいた方がいいです!

    結局は幅広く対策するしかないのですが、やはり、「インボイス制度」が目玉になるかなと思います。税金に関わる新制度になるので、国税の受験生は、ココはしっかりとチェックしておいた方がいいです。面接の関心のあるニュースのところで、「インボイス制度」と自信をもって伝えることができれば、好印象間違いなしです!

    では、まとめにいく前に、受験テクニックを紹介します。

     

     

    【公務員試験の時事】受験テクニック

    国家の問題は少し複雑だとお伝えしましたが、ちょっと冷静に考えれば切れるような肢があったりします。

    例えば、以下の問題を見てください。

     

    受験テクニック①

    2013年に閣議決定された「宇宙基本計画」の中で、同年は「宇宙開発民営化元年」と位置付けられ、民間企業による宇宙ビジネスへの参入を促進することとされた。イプシロンロケットは、ベンチャー企業が開発中の低コストで高機能のロケットで、2015年9月に初の打ち上げを予定している。

    少し古い問題ではありますが、こちら国家総合職の2015年の問題です。
    当時の筆記試験日は2015年の5月下旬です。

    ロケットの予定日というのは変更になる可能性もありますし、試験問題というのは当然、試験日の1週間前などに作るわけではありません。余裕を持って3~6ヵ月前には基本的なものは完成します。そして、問題作成側はミスが許されません。また、批判的なコメントが来ないように問題を作成します。
    そこで、こちらの問題のように、流動的な要素が強いものは正答になりにくい傾向にあります。当然、この手の肢が正解になることもあるのですが、可能性は低くなってきます。
    こういう視点を大切にして、問題をチェックしてもらうだけでも、変な肢が切れたりもしますので、皆さん知っておいてください。実際にこの記述は誤りです。

     

    受験テクニック②

    新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛に伴い、2020年、我が国の家庭用専用ゲーム機のゲームソフト売上高が、スマートフォン上のゲームアプリのそれを初めて上回った。こうした家庭内でのゲームの利用拡大を受け、国は、18歳未満の子どものゲーム利用を、平日1日に60分、休日は90分以下とするよう保護者に義務付ける方針を打ち出した。

    これは、2022年度の国家一般職の問題です。

    こちらは、かなり過激な記述になるかなと思います。ゲームの利用時間を義務付けるというものですね。確かに、香川県などが条例で定めたりしてはいるのですが、冷静に考えれば批判的な意見が殺到するのはわかり切ったことだと思います。また、様々なものが多様化する昨今、eスポーツと地域活性化をつなげるような自治体等も増えてきていますので、こういった時代背景から考えても、この記述が不適切であるのは容易に判断できるかなと思います。

     

     

    【国税専門官の時事】対策ポイントまとめ

    1. 教養時事の問題は、全部で3問です。
    2. 専門の時事関係の出題で主なものは、財政事情1~2問、経済事情2問、社会事情1問になります。
    3. 教養時事は、デジタル・科学技術関、国際情勢関係、環境関係の問題が多くなっています。ただし、まんべんなく出題されます。
    4. 「用語の定義+最新事情」が問われることも多く、また、例えば、2022年の時事の出題で2019年の事情が出題されたりと、出題される年度の範囲が他の試験よりも広い傾向にあります。

    教養については、時事で得点するというよりは、「3問中2問は死守する」、「肢が5個あったら3個は切れるようにする」などと、保守的な考え方が重要になってきます。

    ただし、2023年度の試験は、採用予定者数が少し減ってしまっています。今年に限っては、筆記試験のボーダー点も最終合格ボーダー点も少し高くなる可能性があります。当然、面接が最重要なのは変わりないですが、安定した合格を目指すために重要になってくるのが筆記試験の点数だと思います。

    なので、出題数の多い、数的処理や文章理解で点を稼ぐこと、時事でも安定した点を稼ぐこと、また配点の大きい専門試験でしっかり点を稼ぐこと、これが大事だと思います。
    このような視点も意識して、試験対策頑張ってもらえたらと思います!

    では、国税専門官の時事の記事はこれで、終わりです。
    ありがとうございました。

     

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