平成30年度の特別区・国家一般職
平成26年の都庁で出題アリ
もう物理なんてやってられないよって話だと思いますが
ラストなのでもう少しだけ頑張ってください!
特に今回紹介する単元はすべて難易度低いです。
→しかも出題されやすいポイントも決まってます!
主には公務員試験の物理対策として、
中学~高校の物理の分野すべてを解説していきますが、
もちろん中学生高校生の方が見ても参考になると思います!
ではさっそく【熱・原子・放射線】分野の勉強をしていきましょう!
- ①力のつり合い
- ②物体の運動
- ③エネルギーと運動量
- ④周期的な運動と慣性力
- ⑤電気と磁気(オススメ)
- ⑥波動
- 今ココ→⑦熱と原子、その他
難易度は低いのでラスト頑張っていきましょう!
目次
【熱・原子・放射線】初心者向けに3項目を解説!
半分化学の問題ですが、物理からの出題として主に国家系の試験で出題されています。
最近は特別区や都庁でも出題がありました。
コスパ◎なので、受験する方はおさえておいて損はないと思います!
では、本編にまいりましょう!
【熱量の保存】簡単!ココだけはおさえておくべき!
熱量の保存とは、高温の物体と低温の物体を接触させると熱は高温の物体から低温の物体へ移動し、やがて同じ温度(熱平衡)の状態になる、ということ!
→これはイメージしやすいですよね!
この過程で熱の移動が2物体間のみで行われた場合
熱量保存の法則が成り立ちます!
高温の物体が放出した熱量=低温の物体が吸収した熱量
公務員試験で出る問題はすべてコレ↑を使って求めるものですので
こいつの使い方をマスターしていきましょう!
【熱量保存の法則】この公式を覚えておくだけで問題が解けちゃう!
まずは『熱容量』の式から紹介!
温度はセルシウス温度[℃]・絶対温度[K]を使う
→絶対温度の場合は「温度+273℃」をするだけ!
(温度もケルビンも意味はほとんど同じ)
Δっていうのは「温度の変化分」のことですね!
例えば37℃→27℃になりましたって言うのを、絶対温度[K]で表すと
310[K]→300[K]になりましたって言ってるだけです。
どちらも温度変化は10です。
この2つの基礎知識が理解できていれば
後は
高温の物体が放出した熱量=低温の物体が吸収した熱量
という式を立てるだけ!
まぁコレだけじゃイメージしにくいと思いますんで
基礎的な問題を1問解いていきましょう!
【熱量保存の法則の演習問題】特別区の問題です!
こんな感じの問題が出たら「熱平衡の問題だな」って思わなきゃダメですよ~!
それで実際のところ現実世界では容器(コップ等)にお湯を入れたら容器にも熱が移動しますよね!
でも、公務員試験で出るこの手の問題は基本的に容器への熱移動は無視します!
→問題文に「水と湯の間のみで移動する」って書いてありますよね!
まぁグダグダ言いましたが、
実際は公式に当てはめるだけです。
- お湯は温度が60℃からT℃に下がった
→ΔTは(60ーT) - 水は温度が15℃からT℃に上がった
→ΔTは(Tー15) - お湯も水も「水」
→どちらも水の比熱を使えばOK!
ポイントはこの3つですね!
そして、比熱というのは物質1[g]を1℃温度を上昇させるために必要な熱量のこと!
この点をきちんと理解していれば、
公式なんてわからなくても解けちゃいそうですよね。
「Q=mcΔT」という公式を知っているだけで解けちゃう問題が公務員試験でもたまに出ているので、知っておいて損はない公式だと思います!
【原子と原子核】初歩的な化学のお話!
化学的な話になってしまいますが、まったく難しい話ではないので、サラッと聞いていってください。
原子というと皆さんはどんなものをイメージしますか?
水素原子(H)、酸素原子(O)、色々あると思います。
実はすべての物質は「原子」から構成されているんですね!
→今触ってるスマートフォンもパソコンも私たちの体もすべてです。
そして、この「原子」と呼ばれるものは
「原子核(プラス)」と「電子(マイナス)」っていうのもからできているんですね!
さらに細かく分けると「原子核」というのは
「陽子(プラスの電荷)」と「中性子」からできています。
まぁイメージしにくいと思いますので、わかりやすく図で紹介していきたいと思います!
【原子と原子核】宇宙みたいな感じ!
原子核=地球ってイメージするとわかりやすいかもしれません。
コイツは「陽子」というプラス電荷と
「中性子」と呼ばれる電荷をもたないものでできています。
→+と±0のものを持っているということで、原子核というのは「プラスの電荷」を持っている!
そして、原子核(地球)の周りを「電子」というマイナスの電荷をもったものがふらふら浮いて回っているってイメージですね。
→電子はK殻L殻M殻…って軌道に沿って配置されているのですが、K殻には電子が2個、L殻には電子が8個、M殻には電子が18個まで配置できます。
この宇宙1つのことを「原子」と言います!
中性子の質量≒陽子の質量
この2つもついでに覚えておきましょう!
【放射線】出題される問題はワンパターン!
放射能って言葉、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
ウランなどの質量数の大きい原子核の中には、不安定で自然に放射線を放出して他の原子核に変わっていくものがあるんですね!
この現象を「放射性崩壊」と言い、自然に放射線を出す性質を放射能と言います!
まぁ難しい話は置いておいて、
覚えるポイントは決まってるので
そこだけ覚えちゃいましょう!
【放射性崩壊】原理は理解しなくていい!赤文字部分だけ覚えて!
【α崩壊】
α線(Heイオン)を放出する現象
→元々の原子核から質量数が4、原子番号が2減る
【β崩壊】
中性子が陽子に変化するときに電子を放出する現象
陽子(プラスの電荷)ができるから、電気量を保存するために電子e–が放出
(合わせて電気量&質量がほぼ0の反電子ニュートリノも放出)
→質量数は変化なし、原子番号は1増える
【γ崩壊】
原子核が低い準位に遷移する際にγ線(電磁波)を放出する現象
電磁波が出ても中身に変化なし!
→質量数、原子番号ともに変化なし!
難しいことは考えずに赤文字の部分だけ知識として覚えちゃえばOKです!
そして、放射線が物質を通り抜ける性質を「透過力」と言い、
透過力はα弱→β中→γ強となります!
まぁ電磁波が物質を透過しやすいっていうのはイメージしやすいと思いますので
ココを基準に覚えておけばOKかなと思います!
【放射性崩壊の演習問題】公務員試験で出るのはただの知識問題!
これは過去に地方上級(技術職)の試験で出た問題です。
単純に「α崩壊1回→質量数-4、原子番号-2」「β崩壊→原子番号+1」ということを知っているかどうかを問われているだけですよね!
α崩壊をx回、β崩壊をy回…っておいて計算してもいいのですが、これくらいの計算ならそんなことしなくてもサクッと出来ちゃいますよね!
放射性崩壊の性質が分かっていれば超簡単な問題ですね!
【原子核の崩壊と半減期】重要度低い!
放射性原子核の数は半減期Tごとに半分になります。
例えば、半減期Tが2年なら
2年で最初の1/2になる
4年で最初の1/4になる
6年で最初の1/8になる…
って感じですね!
「最初原子核が16個だった放射性同位体の原子核の数を9日後に測定したところ2個になっていた。
この放射性同位体の半減期はいくらか」
って問題があったら「う~ん」って悩んじゃいますよね!
実はこの関係を式で表すことができます!
指数の部分(t/T)をZとおいて式に代入してみます!
2=16×(1/2)Z
1/8=(1/2)Z
→1/8というのは(1/2)の3乗ですよね!
ということはZ=3です!
(t/T)=Zより
→9/T=3
T=3日
半減期は3日なので、
3日後に最初の半分になるということですね!
熱平衡の問題は簡単だから、ココだけはおさえておきましょう!
ではこれで公務員の教養試験に出てくる物理の解説は終わりです!
本当に長々とお疲れ様でした!
技術職の方の『工学の基礎』対策の記事はおいおいUPしていきたいと思います(^o^)/
- ①力のつり合い
- ②物体の運動
- ③エネルギーと運動量
- ④周期的な運動と慣性力
- ⑤電気と磁気(オススメ)
- ⑥波動
- 今ココ→⑦熱と原子、その他
今は公務員試験のせんせいとして、受験生の皆さんに物理が基礎となってる構造力学や水理学、土質力学なんかを教えています。
このページは『物理初心者の文系の方』に向けて書いたものです!