公務員のライト
パンフレットはこちら

【地方上級】論文対策を宇宙一わかりやすく解説!「道府県・市町村」

     

    こんにちは😊公務員のライトです!
     

    今回は、地方上級(道府県・市町村)の論文対策について、紹介していきます。

    公務員のライト専任講師の「ゆうシ」です。
    公務員試験の教科書「論文本」発売中です。

     

    【地方上級の論文対策】試験の概要

    【地方上級の論文】論文試験の特徴

    道府県庁・市町村の論文試験は、おおむね、下表のような特徴がありますが、各自治体によって試験の特徴が異ってきますので、募集要項やホームページ、公務員のライトのデータベースなどでチェックしておきましょう。

    実施日 A日程であれば6月~7月頃 C日程であれば9月~10月頃
    試験時間 60~80分
    記入方法 シャープペンシルや鉛筆
    答案用紙 1枚で両面刷り
    字数制限 800~1200字 作文形式で600字の場合もある
    採点 配点比率 各自治体によって異なるので ホームページ・募集要項で要確認

     

     

    【地方上級の論文対策】出題例

    地方創生・地域の活性化

     

    自治体のDX・地域社会のデジタル化

    高齢者対策・少子化社会対策

     

    【地方上級の論文】直近3年間の出題テーマランキング

    • 直近3年間の都道府県と政令市・市区町村の出題テーマランキングであり、どちらも、似たような傾向にある。特に、頻出テーマの上位3テーマについては、しっかりと準備をしておこう。
    • 行政課題全般」というテーマは、問題文の問いが抽象的で、いろんな視点で書くことができるため、本試験で出題された際に、慌ててしまわないように準備しておこう。詳しくは、後述の「行政課題全般」で解説している。
    • 上記以外のテーマについても、簡単にポイントをまとめておき、試験直前に見直すことで穴を無くそう。

     

    【地方上級の論文】試験のポイント

    • 都道府県や政令市の論文試験では、多くが「論文形式」で出題されますが、市町村の論文試験では「作文形式」で出題される場合もあります。
    • 道府県庁の論文試験は問題文でも、各自治体によって特徴があります。石川県や愛媛県、沖縄県などは問題文が短く、逆に京都府や三重県などは問題文が長めに設定されています。したがって、受験する自治体の過去問はチェックしておくと良いでしょう。

    「論文試験」とは、主に課題式論文のことで、行政の施策や取組について問われるものです。一方、「作文形式」とは、自分自身の経験や考えについて問われるものになります。

     

    【地方上級の論文】過去の出題テーマ一覧

    🔴地方上級の論文の過去問一覧はこちら

     

     

    【地方上級の論文対策】文章構成と書き方

    地方上級の論文試験は、4ブロック法を使って答案を作成していきましょう。

     

    出題予想:地方創生・地域の活性化(移住)

     

    4ブロック法:地域コミュニティの活性化

    例えば、今回の例題のような地方創生・地域の活性化(移住)であれば、上記の4つのブロックに分けて、答案を作成していきます。

     

    【地方上級の論文対策】合格者の記載例

    書籍ではもっと詳しく説明しています。
    🔴書籍はこちら

     

    【地方上級の論文対策】このテーマのポイント

     

     

    【地方上級の論文対策】オススメ参考書・講座

    論文対策のオススメ参考書

    公務員試験の論文対策はコレ1冊で高評価が狙えます。
    フルカラーで記載例や書き方など、重要ポイントを丁寧に解説しています。

    🔴書籍のご購入はこちら

     

    論文対策のオススメ講座

    公務員のライトの講座では、重要な21テーマの解説講義に加え、最新の予想模試がついてきます。
    本気で高評価を狙いたい、論文が苦手だけど失敗したくないといった方は、ぜひ、チェックしてみて下さい。

    🔵講座のお申込みはこちら

     

     

    【地方上級の論文対策】資料型の場合の書き方・コツ

    書き方の例:資料型論文式(2020年度)】
    次の2つの資料から、横浜において「住みたい」「住み続けたい」まちを実現していくために、あなたが重要だと考える横浜市の課題及びその背景を簡潔に述べなさい。
    また、課題に対して横浜市が進めるべき具体的な取組及びその効果を述べなさい。

    地方上級の論文試験は、3つのSTEPで問いに対して的確な答案を作成していきましょう。

    地方上級試験(横浜市)を見ていきますが、横浜市の知識はあまり無いという前提で見ていきます。つまり、資料を使ってどのよう書いていくのか? という部分が重要です。したがって、横浜市の問題ですが、他の自治体を受験する方に役立つと思います。それでは、見ていきましょう。 

     

    STEP①:問題文をしっかり読み、何が問われているか把握しよう

    まず、問題文の前段部分をみると、「住みたい」「住み続けたい」まちを実現していくために「あなたが重要と考える横浜市の課題・背景」について「簡素」に書いていく必要があります。
    この問題には、2つの資料がありますので、この資料をもとに書くべき方向性を考えていきましょう。
    今回の問題は、いろんな書き方でかけると思います。ここでは記載例を2つ載せています。

    この問題に限らず、論文の書き筋は決して一つではありません。複数ある書き筋から、自分が一番自信を持って書くことのできる書き筋を選択して書きましょう!

     

    STEP②:資料からヒントを見つけ出そう

    資料①のヒント

    この資料1は、横浜市に引っ越してきた者(転入者)と、横浜市から引っ越していった者(転出者)の総数を表しています。
    ここで注目して欲しいポイントは、転入者で多いのが「
    国外から」と「他の都道府県から」ですね。
    特に「
    国外から」の転入者ということは、横浜市は「国際都市」として多くの外国人住民がいるイメージと一致すると思います。このような感じで資料を見て気づいた部分を簡単にメモしておきます。 

     

     資料②のヒント

    この資料2は、横軸が市民の「満足度」、縦軸が市民の「要望」となっています。横浜市の課題となる部分は、市民の要望が高いのに、その満足度が低い項目になると思います。
    行政の役割は、市民からの強い要望に応えていくことですので、この部分から選ぶことに説得的な根拠があります。
    また、この本でも取り扱っている「災害対策」や「高齢者福祉」という項目は、どの自治体にも共通するテーマですので、事前に準備しておくべきテーマです。ですので、この本で準備されている方は、どちらでも書くことができると思います。

     

    STEP③:文章構成を考え、実際に書いていこう

    今回は、テーマ①を使った「高齢者福祉」と、テーマ⑧を使った「災害対策」の二つのパターンで書いてみました。 

    記載例①「高齢者福祉(健康寿命の延伸)」

    私が重要と考える横浜市の課題は「高齢者福祉」である。その理由は、資料1や参考2をみると、市民の要望と市民満足度との間に21.7といった大きな差(ギャップ)があるからである。その背景は、日本では、急速な高齢化が進んでおり、それに伴って、歳を重ねても健康を維持しながら生活を送りたいという市民の要望が高まっていることが挙げられる。そこで、横浜市は高齢者福祉という課題に対して、高齢者の健康寿命の延伸に取り組んでいくべきである。以下、具体的に述べる。
     第一に、フレイル予防の啓発・促進であるフレイルとは、このままでは介護が必要な状態となってしまう一歩手前の状態のことをいう。フレイル予防には、日々の食事、運動、会話が重要となる。そこで、自宅での簡単な運動や、バランスのとれた食事など、日常生活での健康管理を啓発していく。また、家族や友人、近隣住民とのコミュニケーションを意識して行うように、広報誌やポスター、ホームページ、SNSなどで継続して呼びかけていく。
     第二に、社会活動への参加促進であるフレイル予防には、人と人が関わり合いを持つ社会活動への参加が効果的である。このような社会活動は、高齢者の孤立帽子や生きがい創造などにもつながる。現在、地縁、血縁、社縁といった、従来の「縁」が弱まっている一方で、趣味やスポーツ、ボランティアなど、世代や分野を超えてつながる「新しい縁」が拡がりつつある。そこでこのような社会活動の場を広報等で紹介したり、アウトリーチ型の働きかけにより、その参加を後押ししていく。
     以上を踏まえて、人生100年時代といわれる時代において、健康寿命を延伸に向けた取り組みを進めていくことで、安心して住みたい、住み続けたいという魅力のある横浜市につながるといった効果がある。

     

    記載例②「災害対策(外国人住民との共助)」

     私が重要と考える横浜市の課題は「災害対策」である。その理由は、資料2や参考2をみると、市民の要望と市民満足度との間に22.6といった大きな差(ギャップ)があるからである。その背景は、今後、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が想定されており、災害対策に対する市民の要望が高まっていることが挙げられる。また資料1をみると、国際都市である横浜市は、海外から転入してくる外国人が多いことが分かる。そして外国人住民は、災害時には言葉の問題等から災害弱者となるケースがある。そこで、外国人住民を含めた共助の地域づくりに取り組んでいくべきである。以下、具体的に述べる。
     まず、災害時には、言葉の壁が大きなハンディキャップとなる。そこで、緊急危険情報や避難場所等を分かりやすく外国人に伝えるために、専門的な用語を「やさしい日本語」に置き換えていく。また翻訳アプリや、ピクトグラムの活用により、迅速に重要情報にアクセスできるように進めていく。そして多文化共生社会の視点から、災害時の「共助」の地域づくりが重要となる。そこで、外国人にも身近なSNSを活用して地域の防災情報を発信したり、外国人コミュニティや留学生会に防災訓練炊き出し訓練への参加を呼びかけていく。さらに、地域で長く暮らしており、日本語能力も高い外国人住民には、避難所での通訳ボランティアを依頼するなど、災害時に地域で助け合う担い手となってもらえるように「共助」の仕組みづくりを後押ししていく。
     以上を踏まえて、外国人住民比率が高い横浜市において、日本人住民と外国人住民が協働して災害対策を進めていくことで、安心して住みたい、住み続けたいという魅力のある横浜市につながるといった効果がある。