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【東京都庁Ⅰ類Bの時事】頻出テーマはココ!傾向や特徴を一緒に確認していこう!

    東京都庁の時事
    出題傾向や問題の特徴を紹介!

     

    こんにちは😊公務員のライトのましゅーです!
     

    今回は、東京都Ⅰ類Bの試験における時事について、紹介していきます。

    特徴や出題数、頻出テーマ、出題予想、こういったものを詳しく紹介していきます!
    よろしくお願いいたします🙇

     

     

    目次

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】問題数

    ※年度によって出題の内訳は違うことがあります。
    ※大体の目安としていただければと思います。
    ※土木や建築等は少し形式が異なる。

    東京都Ⅰ類B(一般方式・行政)の試験では、時事は5問出題されています。

    また、東京都Ⅰ類B(新方式)の試験では、時事は6問出題されています。
    (一般方式の問題+都政における重要施策1問)

    ちなみに、都庁の試験は、教養試験の成績が一定基準(合格点)に満たないと、一般方式の論文や専門記述、新方式はプレゼンテーションシートの採点が行われません

    つまり、教養で一定以上の点数を取らないと勝負にならないということになります!

     

    東京都庁の出題例・問われ方の特徴

    2022年度の例題 正答:①

    昨年5月に厚生労働省及び文部科学省が公表した「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム報告」に関する記述として、最も妥当なのはどれか。

    1. 本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている児童(ヤングケアラー)を早期に発見して適切な支援につなげるため、「早期発見・把握」、「社会的認知度の向上」などを今後取り組むべき施策とした。
    2. ヤングケアラーは大都市地域で顕著に見られることから、全国規模の実態調査に先駆け、まずは東京都及び政令指定都市の存する道府県において実態調査を行うことが、ヤングケアラーに関する問題意識を喚起するのに有効であるとした。
    3. 家族介護において、すでに児童が主たる介護者となっている場合には、児童を 「介護力」とすることを前提とした上で、ヤングケアラーの家族に対して必要な支援を検討するよう地方自治体や関係団体に働きかけるとした。
    4. 幼いきょうだいをケアするヤングケアラー向けの支援として、ヤングケアラーが気軽に集い、悩みや不安を打ち明けることのできる「ヤングケアラーオンラインサロン」を開設するとした。
    5. 2022年度からの5年間をヤングケアラー認知度向上のための「普及啓発期間」とし、広報媒体の作成や全国フォーラム等の広報啓発イベントの開催等を通じ て、国民の認知度8割を目指すとした。

    東京都庁の時事については、ピンポイントの1つのテーマについて、基本的に「昨年の出来事(試験年の2月位まで)」が問題になるというのも大きな特徴となります。問題文が「昨年の6月に閣議決定された~では」などから始まる場合が多いです。

    また、国の公表資料等を元とした出題が多いのも問われ方の特徴の1つです。出題テーマの特徴は後ほど紹介します。

    都庁は教養の点数が重要でもあるので、「5問あったら最低3問は死守、できれば4問以上」と、これくらいを目標にしたいところです。

    では、次は出題傾向を紹介していきます!

     

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】分野・テーマ(出題分析)

    こちらは、東京都庁Ⅰ類Bの時事における出題分析です。

    1. 国際情勢
    2. 日本政治・経済
    3. 法改正

    都庁の時事について、国際情勢が多いのは他の試験と同じですが、日本政治・経済関連や法改正関連の出題が多いのが特徴です。

    また、労働や財政・社会保障、文化・科学等からの出題がかなり少ないのも特徴の1つです。

    さらに、出題テーマにも「癖」があるので、次は、出題テーマ一覧を見ていきましょう!

     

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】出題テーマ一覧

    都庁の時事は、実際に「閣議決定された経済関連の方針」や国が公表した「白書」、前年の「法律(成立・公布・施行どのパターンもある)」、「最高裁判決」、前年にあった「国際会議」などの、【事実】をベースとした出題が非常に多くなっています。

    ただ、わけが分からないと思いますので、おさえておくべきポイントを紹介していきます。

     

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】おさえておくべきポイント

    2024年の予想はLIVEで紹介しています。

    1. 【国際情勢】
      アメリカの中間選挙(2015年、2019年で出題アリ)
      G7
      G20
      COP27
      各国の政権交代
      ロシアウクライナ情勢
    2. 【日本政治・経済】
      国政選挙(参議院議員選挙)
      インボイス制度(消費税に関する新制度)
      税制改正(防衛費増額の財源を賄うための法人税、所得税、たばこ税増税)
      (経済連携協定)
    3. 【法改正】
      子ども基本法
      個人情報保護法
      電子帳簿保存法
      育児・介護休業法(産後パパ育休)
      キャッシュレス法
      パワハラ防止法
      (著作権法)(民法)

    その他、SDGs、マイナンバーカード等の主要なテーマも要チェックです!

    また、これら以外に「白書」などの出題もあるので、分析結果等をお伝えしていきます。

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】白書の傾向について

    都庁の試験では、白書から毎年1~2問程度の出題が見られます。ココ19年の出題傾向をまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。

     

    【都庁の白書】ココ18年の出題傾向

    表に記載されている白書については、概要だけでもいいので、最新版の白書をチェックしておきたいところです💡

    個人的には、「子供・若者白書」「経済系の白書」「通商白書」「情報通信白書」などが怪しいとにらんでいます。

     

    【閣議決定系】予想

    「経済財政運営と改革の基本方針」や「デジタル田園都市国家構想」「自殺対策大綱」「国家安全保障」とこのあたりが怪しいかなと自分は思っています。

     

     

    【東京都庁Ⅰ類B(新方式)の時事】都政の重要施策

    🔴新方式の「都政」の重要施策テーマ

    • 2023:東京都パートナーシップ宣誓制度
    • 2022:都の生物多様性の取組
    • 2021:東京都市交通システム
    • 2020:ゼロエミッション東京
    • 2019:「Old meets New 東京150年」事業

    近年、新方式においては、通常の時事に加えて、都政における重要施策が1問出題されています。

    都政の重要施策については、環境・都市基盤系の出題が多くなっています。
    この手の問題は、「未来の東京」戦略にほとんど載っているので、受験される方は絶対にチェックしてください。また、広報誌でも触れていたりします。

    ちなみに、こういった都政の重要施策は、論文や面接でも知識が必要になることがあるので、新方式ではない方も絶対にチェックしておいてください!

    以下、都政の重要施策の過去問をまとめましたので、参考にしてみて下さい😄

     

    【2022年】正答:⑤

    都の生物多様性の取組等に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 現代は、隕石の衝突による恐竜絶滅に続く第2の大量絶滅と生物多様性の危機といわれ、都は、新たに「東京都生物多様性地域戦略」の策定に向けた検討を進 めている。
    2. 生物多様性保全のための国際目標である「愛知目標」のうち、2020年までに完全に達成された目標は約半数であったことから、都は、都民や企業などあらゆる 主体に対して社会変革を求めていくとしている。
    3. 東京の絶滅危惧種の過去20年間の推移を見ると、ほぼ横ばいの傾向にあるが、 絶滅危惧種全体に占める昆虫の割合は増加している。
    4. イノカシラフラスコモは、井の頭池周辺の都市化による湧水量の減少や水質汚 濁、外来種の移入等によって絶滅したとされている。
    5. アメリカザリガニは、100年ほど前に養殖用ウシガエルの餌としてアメリカから持ち込まれた外来種であり、雑食性で水辺の希少な生き物などを減らしてしまうため、川や池に放さないよう求められている。

     

    【2021年】正答:⑤

    東京の都市交通システムに関する次の表の空欄に当てはまる語句の組合せとして、妥当なのはどれか。

    【 A 】は、東京の【 B 】における交通需要の増加に速やかに対応し、地域の発展を支える新しい公共交通機関として、都心と【 B 】とを結ぶ新しい都市交通システムである。昨年5月から始める予定だったプレ運行は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期され、【 C 】にプレ運行開始となった。

    1. A:東京さくらトラム B:多摩地域 C:昨年10月
    2. A:東京さくらトラム B:臨海地域 C:本年2月
    3. A:東京BRT B:多摩地域 C:昨年10月
    4. A:東京BRT B:多摩地域 C:本年2月
    5. A:東京BRT B:臨海地域 C:昨年10月

     

    【2020年】正答:③

    ゼロエミッション東京に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 都は、ゼロエミッション東京の実現に向け、2020年度にCO2排出量を2018年 一度の五割減とし、2040年度にCO2実質ゼロとすることを宣言した。
    2. 都は、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組強化の方向性として、すでに起こり始めている温暖化の影響の調査・研究と、これから起こる温暖化を防止する防止策を総合的に展開するとしている。
    3. 都は、自らも率先行動として都施設の省エネ・再エネに加え、都庁プラスチック削減方針に基づく取組やEVなどゼロエミッションビークルの導入拡大などに取り組むとしている。
    4. ゼロエミッション東京の実現に向けた取組は、全て個人を対象としているため、事業者に向けた支援制度はない。
    5. 家庭のゼロエミッション行動推進事業(東京ゼロエミポイント)とは、家庭の省エネ行動を促すため、ゼロエミッションビークルに買換えた都民に対してポイントを付与する事業である。

     

    【2019年】正答:③

    2018年に東京都が実施した事業名の空欄にあてはまる語句の組み合わせとして、妥当なものはどれか。

    Old meets New 東京【 A 】年
    【 B 】Tokyoプロジェクト
    快適通勤ムーブメント「【 C 】Biz」

    1. A:100 B:ダイバーシティ C:交通
    2. A:150 B:ダイバーシティ C:交通
    3. A:150 B:ホストシティ C:時差
    4. A:200 B:ホストシティ C:時差
    5. A:200 B:メガシティ C:時差

     

     

    【都庁の時事】オススメの対策方法

    都庁の時事の対策方法について、「日ごろからニュースや新聞を見ろ」というのはもちろんなのですが、そのような時間・習慣がない人の方が圧倒的に多いと思います。

    そこで、オススメな対策方法がこの3つです!

     

    オススメの時事対策方法①:Youtube・Twitterで勉強

    公務員のライトのYoutubeチャンネルで、公務員試験に特化した時事解説を行っております!

     

    Youtubeで勉強

    やはり公務員の時事には、出題されやすいテーマや、問われやすいポイントが存在しますので、試験に問われやすい部分をYoutubeでポイント解説しております!

    ラジオ感覚で聞き流しすることもできるので、実際に合格者の方たちからは「車で運転する際や電車での通学時間などのスキマ時間がうまく活用できてよい」という声を多く頂いております。
    皆さんもぜひ、チェックしてみてください👍

     

    Twitterで勉強

    Twitterで公務員試験に特化した時事ツイートをしております!
    過去の傾向から公務員試験に出題される可能性が高いテーマを絞り、ポイント解説を行っています。皆さんも是非、チェックしてみてください!

    公務員試験に出そうな時事について今年もTwitterでつぶやいていきますので、良かったらチェックしてみて下さい!

     

     

    オススメの時事対策方法②:参考書・講座で対策

    やはり、時事の参考書で勉強するというのもオススメです!
    公務員試験の時事において、教養・専門択一の時事関係のテーマで出題されやすいところは、すべて【最強の時事】という、こちらの参考書の中で紹介しています!

    まずは、この手の参考書を「寝る前に1日1章は読もう」などと決めて勉強し、知識をインプットしてみてください!

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    また、オンラインの時事講座では、超重要なテーマについて、ポイント解説を行っています。こちらは、30テーマ解説+試験ごとの出題分析や特徴等の講義がついております。

     

    オススメの時事対策方法③:アプリで勉強

    公務員のライトでは、アプリの中で最新事情の問題を300問以上掲載しています。当然、解説もついております。
    参考書等を通して、知識をインプットするだけでなく、アプリを通して問題演習を重ねることで、本番の試験で得点できる力を身に付けていってください!

     

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    また、一緒に公務員試験を受ける友達がいれば、「友達と問題を出し合う」のがオススメです!

    A君「2021年の合計特殊出生率はいくつでしょう~?」
    B君「1.30!!じゃあ2022年にユネスコの無形文化遺産に登録されたものは何でしょう?」
    A君「日本の民俗芸能:風流踊(ふりゅう踊り)!」

    とこんな感じです!

     

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】対策ポイントまとめ

    1. 都庁の教養時事は、一般方式で5問、新方式で6問出題されています。
      (新方式の+1問は都政の重要施策)
    2. 専門試験は記述式のため、時事は出題されません。
    3. 出題範囲は、基本的に試験年の前年の出来事になります。(どれだけ最新の出来事でも2月程度)
    4. 分野としては、国際情勢や日本政治・経済関連、法改正関係の問題が多いです。
    5. 都庁の時事は、実際に「閣議決定された経済関連の方針」や国が公表した「白書」、前年の「法律(成立・公布・施行どのパターンもある)」、「最高裁判決」、前年にあった「国際会議」などの、【事実】をベースとした出題が非常に多いです。
    6. 白書からは経済関連の出題が多くなっています。

    都庁の時事は、かなり特徴的だと言えます。また、教養試験の点数が一定以上でないと、論文や記述等を採点してもらうことができませんので、教養の重要度はかなり高いです。実際に近年は6~6.5割前後がボーダー点となっています。

    また、都庁の教養の問題についても、特別区等と同じく、過去の問題と同じような問題、いわゆる「焼きまわし」「リメイク」問題が出ることが多いです。なので、過去問演習を大事にして、筆記は効率よく対策していきましょう!

    では、都庁の時事の記事はこれで、終わりです。
    ありがとうございました。

     

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    この記事を書いた人

     

    試験本番のワンポイントアドバイス

    過去にこんな肢がありました。

    『これまでにノーベル文学賞を受賞した日本人は、川端康成、谷崎潤一郎、大江健三郎の 3 氏で、受賞が期待された村上春樹氏は、昨年は受賞しなかった。』

    コレは2013年度の時事のノーベル文学賞についての記述なんですが、この文章、冷静に考えてみるとめちゃくちゃ冷酷な文章じゃないですか?

    コレが正解の肢だったら、村上春樹氏に対してものすごく失礼ですよね(笑)
    このように【出題者の気持ち】を少しだけ考えてみると、あり得ない肢を切ることもできるので皆さんも意識してみて下さい☺

    『①変に言い切っているもの』や『②コレが正解だったらやばくない?』等の肢は正解の肢ではない可能性の方が高いので、この辺を意識してみると、いざという時に変な肢を選ばずに済むと思います。
    ※当然、①②のような肢が正解の肢の場合もあります。

     

     

    【東京都庁Ⅰ類Bの時事】過去問まとめ

    【2022年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:①

    昨年5月に厚生労働省及び文部科学省が公表した「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム報告」に関する記述として、最も妥当なのはどれか。

    1. 本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている児童(ヤングケアラー)を早期に発見して適切な支援につなげるため、「早期発見・把握」、「社会的認知度の向上」などを今後取り組むべき施策とした。
    2. ヤングケアラーは大都市地域で顕著に見られることから、全国規模の実態調査に先駆け、まずは東京都及び政令指定都市の存する道府県において実態調査を行うことが、ヤングケアラーに関する問題意識を喚起するのに有効であるとした。
    3. 家族介護において、すでに児童が主たる介護者となっている場合には、児童を 「介護力」とすることを前提とした上で、ヤングケアラーの家族に対して必要な支援を検討するよう地方自治体や関係団体に働きかけるとした。
    4. 幼いきょうだいをケアするヤングケアラー向けの支援として、ヤングケアラーが気軽に集い、悩みや不安を打ち明けることのできる「ヤングケアラーオンラインサロン」を開設するとした。
    5. 2022年度からの5年間をヤングケアラー認知度向上のための「普及啓発期間」とし、広報媒体の作成や全国フォーラム等の広報啓発イベントの開催等を通じ て、国民の認知度8割を目指すとした。

     

    【2問目】正答:④

    昨年6月に環境省が公表した「令和3年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 新型コロナウイルス感染症を始めとする新興感染症は、土地利用の変化等に伴う生物多様性の損失や地球環境の変化に影響されないものの、人間活動と自然と の共生の在り方については再考が必要であるとしている。 
    2. 2020年の世界の温室効果ガス排出量は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の減速により減少し、2030年までの排出量削減に大きく寄与するとしている。
    3. 脱炭素経営に取り組む日本企業の数は先進国の中で最下位であり、今後、排出量等の情報について透明性の高い情報開示を行っていくべきであるとしている。
    4. G20大阪サミットにおいて、日本は2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルーオーシャン・ピジョン」を提案し、G20以外の国にもビジョンの共有を呼び掛けているとしている。
    5. 世界の食料システムによる温室効果ガスの排出量は、人為起源の排出量の2.1~ 3.7%を占めると推定され、食料システムに関連する政策は気候変動対策への効果が小さいとしている。

     

    【3問目】正答:②

    昨年6月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 地方創生の3つの視点である、「デジタル」、「グリーン」、「ファイナンス」に係る取組を、積極的に推進するとした。
    2. 地方創生テレワークを推進するため、「地方創生テレワーク交付金」によるサテライトオフィス等の整備・利用を促進するとした。
    3. 魅力ある地方大学を創出するため、地方の大学等による東京圏へのサテライト・キャンパスの設置を抑制するとした。
    4. 地域におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するため、地方公共団体の職員をデジタル専門人材として民間に派遣するとした。
    5. 地方創生SDGs等の推進にあたり、地方が牽引すべき最重点事項として、各地域の自然環境を活かした生物多様性の保全・回復を掲げた。

     

    【4問目】正答:②

    昨年9月に施行された「デジタル庁設置法」に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. デジタル庁の任務として、デジタル社会の形成に関する内閣の事務を内閣府と共に助け、デジタル社会形成のための技術開発を着実に実施することが規定された。
    2. デジタル庁が所掌する事務の一つとして、行政手続における個人等を識別する番号等の利用に関する総合的・基本的な政策の企画立案が規定された。
    3. デジタル庁の長及び主任の大臣であるデジタル大臣に対し、関係行政機関の長に対する勧告権のほか、デジタル庁の命令としてデジタル庁令を発出する権限が与えられた。
    4. デジタル監は、デジタル大臣を助けると共に、特定の政策及び企画に参画し、政務を処理することを任務とし、その任免はデジタル大臣の申出により内閣が行うとされた。
    5. デジタル社会の形成のための施策の実施を推進すること及びデジタル社会の形成のための施策について必要な関係行政機関相互の調整を行うことを所掌事務とする、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部の設置が規定された。

     

    【5問目】正答:④

    日本が署名している経済連携協定等に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の加盟国は、現在12か国であり、TPP域内の人口は約5億人、GDPは約40兆ドルとなっている。 
    2. 日・EU経済連携協定(日EU・EPA)は、GDPの規模が約30兆ドルで、日本の実質GDPを約3%押し上げる経済効果があると試算されている。
    3. 日米貿易協定は、世界のGDPの約5割を占める貿易協定であり、日本の実質GDPを約2%押し上げる経済効果があると試算されている。
    4. 日英包括的経済連携協定(日英EPA)は、英国のEU離脱後の新たな貿易・投資の枠組みとして、2021年1月1日に発効した。
    5. 地域的な包括的経済連携(RCEP)協定は、ASEAN加盟国、中国、インド、豪州など15か国が参加しており、世界のGDPの約4割を占めている。

     

    【2021年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:③

    昨年6月に公布された「道路交通法の一部を改正する法律」に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. この改正法には、妨害運転(あおり運転)罪の新設、スマートフォン等を使用しながら運転する「ながらスマホ」の罰則の強化、75歳以上の高齢ドライバーの事故対策が盛り込まれた。
    2. 妨害運転罪の対象となる行為として、急ブレーキの禁止違反など5類型を規定したが、車間距離不保持は適正な距離を具体的に規定することが難しいため、違反行為の類型には入っていない。
    3. 妨害運転罪の罰則として、事故を起こさなくても交通の危険を生じさせるおそれのある場合は3年以の懲役又は50万円以下の罰金、著しい交通の危険を生じさせた場合は5年以下の懲役又は100万円以下の罰金が定められた。
    4. 妨害運転で2回以上取締りを受けた者は、行政処分として免許取消しの対象となる。
    5. 本年6月から、全ての75歳以上の高齢ドライバーに対し、免許更新時の実車試験が義務付けられる。

     

    【2問目】正答:④

    昨年8月に総務省が公表した「令和2年版 情報通信白書」に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 世界のICT市場の動向をみると、IoTデバイス数は、特に「医療」や「コ ンピュータ」の用途で大きく増加するものと予測される一方で、移動体通信サー ビスの契約数については、ゆるやかに減少していくものと予測されるとしている。
    2. 2020年代を見据えた5G等の新たな技術の導入、テレワークによる働き方の見直し、防災等の取組は、日本のICTを世界に示すチャンスである一方で、日本社会全体への影響は限定的であるとしている。
    3. 携帯電話事業者による全国向けサービスとは別に、地域や産業の個別のニーズ に応じて、様々な主体が柔軟に利用可能な固定ブロードバンドサービスとして、 ローカル5Gの創設を検討するとしている。
    4. 新型コロナウイルス感染症対策でシビックテックを中心としてオープンデータの活用が推進されており、今後、多くの社会課題解決に役立てられることが期待されるとしている。
    5. 2030年代に向けて、既に先進諸国において「5Gの次」の取組が始まっており、 日本でも官民が一丸となって国際連携のもとで戦略的に取り組むことが重要であ ることから、6 Genesis プロジェクトを2021年中に策定するとしている。

     

    【3問目】正答:②

    昨年10月に召集された臨時国会における内閣総理大臣所信表明演説に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 新型コロナウイルス対策として、高齢者や医療従事者向けに限り、必要な数量このワクチンを確保し、令和3年末までに接種できるようにするとした。
    2. デジタル庁の設立に向けて準備を進めるとともに、マイナンバーカードの全国民への普及や運転免許証のデジタル化を推進するとした。
    3. マスクや医療用手袋の生産地の偏りなど、サプライチェーンの脆弱性が指摘されたため、生産拠点の国内立地や政府による供給網の一元化を推進するとした。
    4. 積極的な温暖化対策が、産業構造や経済社会の変革をもたらすとし、2050年までに温室効果ガスの排出量を全体として80%削減するとした。
    5. 「痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれず」の姿勢を貫き、「国民のために働く内閣」として改革を実現するとした。

     

    【4問目】正答:③

    昨年11月に公表された「令和2年版経済財政白書」の内容に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 新型コロナウイルス感染症による日本経済への影響は、供給面に見られる供給ショックの側面が強くなっている。
    2. 新型コロナウイルス感染症の日本経済への影響により、企業収益は大幅に減少したが、個人消費は一貫して増加している。
    3. 女性の就業率を地域別に比較すると、地域間の就業率差は子どものいる女性の就業率差が主要因となっている。
    4. 日本の電子商取引(EC)市場はここ数年頭打ちであり、EC普及率は、欧米諸国よりも高い9割程度となっている。
    5. 「新たな日常」に向けたデジタル化の推進にあたり、IT人材は過剰感が強く、 公的部門に従事するIT人材の割合はアメリカ合衆国よりも高くなっている。

     

    【5問目】正答:③

    核軍縮等に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 核兵器不拡散条約は原子力の平和的利用の軍事技術への転用を制限しており、非核兵器国は国際原子力機関の保障措置を受諾するよう努めなければならない。
    2. 化学兵器禁止条約は、化学兵器の開発、生産、保有などを包括的に禁止する法的枠組みであるが、条約遵守の検証制度に関する規定はない。
    3. 核兵器の開発、保有、使用等を禁止する核兵器禁止条約は、昨年、条約を批准した国と地域が条約の発効要件である50に達したことから、本年1月に発効した。
    4. 包括的核実験禁止条約は、宇宙空間、大気圏内、水中、地下を含むあらゆる空間における、核兵器の実験的爆発以外の核爆発を禁止している。
    5. 国連軍縮会議は、毎年ニューヨークで開催され、部分的核実験禁止条約や生物兵器禁止条約など、重要な軍縮関連条約等を決議している。

     

    【2020年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:③

    昨年6月に観光庁が発表した「令和元年版 観光白書」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 過去10年の国際観光客数の地域別シェアをみると、アジア太平洋のシェア減少にともない、欧州のシェアは到着地域別及び出発地域別ともに拡大傾向にあるとしている。
    2. 2018年の出国日本人数は、過去最高であった2012年には及ばなかったが、4年ぶりに訪日外国人旅行者数を上回ったとしている。
    3. 地方部を訪問する訪日外国人旅行者数は、2012年は三大都市圏のみを訪問する訪日外国人旅行者数を下回っていたが、2018年には三大都市圏のみを訪問する訪日外国人旅行者数の1.4倍になったとしている。
    4. 2018年における地方部での訪日外国人旅行消費額は、4年連続で1兆円を超えたが、都道府県合計に占めるシェアは、2015年に比べて減少したとしている。
    5. 体験型観光等の「コト消費」の体験の有無別に、訪日外国人旅行者1人当たりの消費単価を算出したところ、いずれの「コト消費」についても、体験した場合の消費単価は体験しなかった場合を下回ったとしている。

     

    【2問目】正答:⑤

    最近の欧州をめぐる状況に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 昨年5月、オーストリアの国民議会はクルツ首相不信任案を否決したが、昨年9月に行われた総選挙で「国民党」が大敗し、クルツ氏が率いる「国民党」と「自由党」との連立政権は崩壊した。
    2. 昨年7月に行われたギリシャ議会の総選挙では、減税や民営化による雇用の創出などを掲げる与党の「急進左派連合」が過半数の議席を獲得し、チプラス首相が再選を果たした。
    3. 昨年11月に行われたスペインの総選挙では、カタルーニャ州の自治権停止を訴える与党の「社会労働党」が過半数の議席を獲得し、サンチェス首相が再選を果たした。
    4. 昨年12月、フィンランド議会は、辞意を表明したリンネ首相の後任に、第一党の「社会民主党」のマリン教育相を選出し、就任時には世界で3番目に若く、フィンランドで初めての女性首相が誕生した。
    5. 昨年12月に行われた英国下院の総選挙では、ジョンソン首相が率いる「保守党」が2020年1月末までに欧州連合(EU)から離脱することを訴え、過半数の議席を獲得した。

     

    【3問目】正答:⑤

    昨年6月に施行された「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 裁判員裁判事件と検察の独自捜査事件について、身体を拘束されていない任意捜査段階から、取り調べの全過程の録音・録画(可視化)が義務付けられた。
    2. 取り調べの可視化は、指定暴力団員が絡む事件や取調官が十分な供述を得られないと判断した場合は例外とされるが、機器が故障した場合は例外に当たらない。
    3. 取り調べの可視化は施行前に試験的に実施されており、取り調べの映像を根拠とした有罪認定を裁判所が違法とした例はない。
    4. 捜査のために電話やメールを傍受する通信傍受は、これまで通信事業者の施設に限られていたが、専用回線で結ばれた警察本部で、通信事業者の立会いがあれば可能となる。
    5. この改正法は、大阪地検特捜部の押収資料改ざん事件を受けて発足した「検察の在り方検討 会議」等で議論され、平成28年5月に成立し、司法取引については平成30年6月に施行済みである。

     

    【4問目】正答:②

    昨年7月に内閣府が公表した「令和元年版 経済財政白書」に記載されている内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 企業の人手不足感は解消しており、生産性の向上によることなく、賃上げや消費の喚起につながるような景気の好循環が既に作り出されているとしている。
    2. 多様な人材が働ける環境を整備することは、雇用者の観点からは、働く意欲のある女性や高齢者の活躍を促すとともに、価値観の多様化に対応するために重要であるとしている。
    3. 多様な人材の活躍のために必要な雇用制度等の見直しについて、同質性と年功を基準とする人事制度により、中途・経験者採用、外国人等多様な人材の活躍を促進するとしている。
    4. アジアでは、東南アジア諸国が部品等を輸入・加工して完成品を生産するサプライチェー ンが構築されているが、日本の生産は、情報関連財を中心にアメリカの最終需要に大きく依存している。
    5. グローバル化した経済で競争力を保つためには、人的資本投資や海外との人的交流等が重要であり、教育訓練や雇用の流動性の確保の重要性は低いとしている。

     

    【5問目】正答:②

    昨年12月に閣議決定された「安心と成長の未来を拓ひらく総合経済対策」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 政府が経済対策を取りまとめるのは2014年12月以来5年ぶりであり、本対策に係る財政支出は前回の約2倍の規模となる大型の経済対策となった。
    2. 「災害からの復旧・復興と安全・安心の確保」、「経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援」、「未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上」を三本の柱とした。 
    3. 一億総活躍社会の実現を更に加速させるため、保育士・介護人材の処遇改善、給付型奨学金の拡大、就職氷河期世代への支援に取り組むとした。
    4. 災害対策については、台風や記録的豪雨の被災地の復旧・復興を中心とした水害対策を最優先に進めるとし、緊急輸送道路の無電柱化に向けた取組は盛り込まれなかった。
    5. 各施策に速やかに着手するため、本対策に係る関連経費は全て2019年度の補正予算に計上するとした。

     

    【2019年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:①

    昨年6月に内閣府が発表した「子供・若者白書」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 16〜29歳の男女1万人を対象とした平成29年度の就労意識調査において、転職に否定的な項目を選択した者は、全体の2割に満たなかったとしている。
    2. 15〜39歳の若年無業者の数は、平成29年で71万人であり、15〜39歳人口に占める割合は4.2%で、共に前年を上回っているとしている。
    3. 児童のいる世帯のうち、ひとり親家庭の世帯の割合は減少傾向にあり、ひとり親家庭の平均所得は、他の世帯と比べて大きく下回っているとしている。
    4. 全国の児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数は、一貫して増加傾向にあったが、平成28年度は、前年度より減少したとしている。
    5. スマートフォン・携帯電話の所有・利用状況として、小学生は、スマートフォンの所有・利用率が減り、携帯電話の所有・利用率が増えているとしている。

     

    【2問目】正答:①

    昨年11月に政府の規制改革推進会議が答申した「規制改革推進に関する第4次答申」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 携帯電話市場における通信料金の適正化に向けて、通信料金と端末料金の完全な分離を図ることを提言した。 
    2. 現在は規制対象となっている販売代理店による携帯電話の販売・広告について、規制を緩和することを提言した。 
    3. 携帯電話市場における中古端末の過剰な流通を制限するため、中古端末の取り扱いに関するルール整備・運用改善を行うことを提言した。 
    4. 株式と商品先物は個別に取り扱うべきであるため、証券・金融分野と商品分野を一体的に取り扱う総合取引所は廃止することを提言した。 
    5. 情報漏えい防止の観点から、小・中・高等学校における遠隔教育については、当面の間活用しないことを提言した。

     

    【3問目】正答:①

    昨年11月に行われた米国の中間選挙に関する次の記述の空欄に当てはまる語句の組み合 わせとして、妥当なものはどれか。

    上院では、定数の【 A 】の議席が改選され、【 B 】党が過半数を獲得した。
    下院では、定数の【 C 】の議席が改選され、【 D 】党が過半数を獲得した。

    1. A:約3分の1 B:共和 C:全て D:民主
    2. A:約3分の1 B:民主 C:全て D:共和
    3. A:全て B:共和 C:約3分の1 D:民主
    4. A:全て B:共和 C:約3分の1 D:共和
    5. A:全て B:民主 C:約3分の1 D:民主

     

    【4問目】正答:①

    昨年12月に成立した「水道法の一部を改正する法律」に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせとして妥当なものはどれか。

    ア:人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化等の水道の直面する課題に対応し、水道の基盤の強化を図るための措置を講ずることとした。
    イ:水道事業者は、水道施設の台帳を作成するとともに、これを公表しなければならないこととした。
    ウ:地方公共団体が、水道事業者等としての位置付けを維持しつつ、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入することとした。
    エ:資質の保持や実体との乖離の防止を図るため、指定給水装置工事事業者の指定について、10年ごとの認可制を導入することとした。

    1. ア、ウ
    2. ア、エ
    3. イ、ウ
    4. イ、エ
    5. ウ、エ

     

    【5問目】正答:③

    昨年開催されたG20ブエノスアイレス・サミットの首脳宣言に関する記述として、正しいものはどれか。

    1. 米国と中国との貿易に関する対立があったが、前年の宣言で明記した「保護主義と闘う」との文言は引き続き盛り込まれた。
    2. 世界貿易機関(WTO)の改革は支持され、次回、ドイツで開催されるサミットで進捗を確認することになった。
    3. 低所得国の債務のぜい弱性に対処し、債務の透明性と持続可能性の促進に向けて取り組むこととした。
    4. 地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」の締約国は、協定が不可逆的であることを再確認し、米国は協定からの離脱を回避すると表明した。
    5. 経済の電子化が国際課税システムにもたらす問題の解決については、次回のサミットで検討することにしたため、明記されなかった。

     

    【2018年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:③

    2017年7月に警察庁が発表した「警察白書」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 特集テーマは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、「国際テロ対策」としている。
    2. 2016年の交通事故死者数は、1949年以来67年ぶりに5000人台となり、死者数の減少幅は拡大する傾向にあるとしている。
    3. 交通死亡事故件数全数に占める高齢運転者によるものの割合は増加しており、超高齢社会が到来した日本において、その対策は喫緊の課題であるとしている。
    4. 自動運転の技術は、高齢者等の移動を支援することとなるが、交通安全の飛躍的向上には結びつかないとしている。
    5. サイバー犯罪による被害を防止するためには警察と民間事業者との連携が重要であるが、現状では連携による対策が講じられていないとしている。

     

    【2問目】正答:②

    2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 正常な判断能力を有しない人が行った契約などの法律行為について、一定の期間内であれば取り消すことができることを明文化した。
    2. 債権について、原則として、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき又は債権者が権利を行使することができる時から10年間行使しないときは、時効により消滅するとした。
    3. 法定利率について、現行の年7%から年5%に引き下げて、利率を固定化するとした。
    4. 個人向けの融資について、親族以外の第三者が連帯保証人となるには、公証人による意思確認が必要であるとした。
    5. 企業が、定型約款を契約内容とする旨をあらかじめ消費者に示した場合は、消費者が一方的に不利になる条項であっても、原則として当該約款は有効であることを明文化した。

     

    【3問目】正答:③

    2017年7月に開催されたG20ハンブルク・サミットの首脳宣言に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 貿易問題については、保護主義と引き続き闘うとした一方で、不公正な貿易慣行への対抗措置は許されないとした。
    2. 米国が気候変動に関する「パリ協定」からの離脱を撤回したことを受け、全てのG20首脳は「パリ協定」を後戻りさせないことを確認した。
    3. 鉄鋼の過剰生産能力を減少させる具体的な政策的解決策を速やかに構築するよう呼びかけるとした。
    4. 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、核・ミサイル開発を進めることに対して、圧力を強化するとした。
    5. 世界経済は想定以上に劇的かつ力強いペースで成長しており、今後も、世界経済の更なる成長に向け、全ての政策手段を総動員するとした。

     

    【4問目】正答:③

    2016年7月の参議院議員通常選挙(以下「本件選挙」という。)の合憲性が争われた事件について、2017年9月に最高裁判所が言い渡した判決に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式を改めるなど、選挙制度の見直しを行う必要があるとした。
    2. 2015年に改正された公職選挙法の附則について、今後の選挙制度の見直しに言及しておらず、定数格差の一層の是正に積極的とはいえないとした。
    3. 本件選挙について、投票価値の不均衡が、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったとはいえないとした。
    4. 一人一票の原則は民主主義の国際標準であり、本件選挙について、違憲状態を脱したと必ずしも明言することはできないとした。
    5. 本件選挙について、6人の裁判官から違憲状態とする意見があったが、選挙を無効とする意見はなかった。

     

    【5問目】正答:④

    2017年12月に政府が閣議決定した「新しい経済政策パッケージ」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 人づくり革命の施策に要する財源は、2020年10月に予定される消費税率10%への引上げによる増収分と、企業からの拠出金とを併せて、全体で3兆円規模となる。
    2. 幼児教育・保育の無償化について、0〜2歳児は、全ての費用を無償化し、3〜5歳児は、当面、住民税非課税世帯を対象として、幼稚園、認可保育所、認定こども園の費用を無償化するとした。
    3. 待機児童の解消について、2022年度末までに32万人分の保育の受け皿を整備するとしたが、保育士の賃金引上げについては見送るとした。
    4. 高等教育の無償化について、住民税非課税世帯の子供たちを対象に、国立大学の場合はその授業料を免除し、私立大学の場合は、国立大学の授業料に加え、私立大学の平均授業料の水準を勘案した一定額を加算した額までの対応を図るとした。
    5. 生産性革命について、日本の生産性を年5%向上、日本の設備投資額を2021年度までに対2017年度比で5%増加、などの目標の達成を目指すとした。

     

    【2017年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:④

    2016年8月に内閣府が発表した「経済財政白書」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 日本経済は、2015年度に名目GDP、実質GDP及びGDPデフレーターが3年ぶりにそろって前年比プラスになったが、世界経済の先行き不透明感が高まっていることから、未だ景気の回復基調にはないとしている。
    2. 世帯主が39歳以下の若年子育て期世帯では、2013年以降、可処分所得が緩やかに増加するなど将来への不安が和らいでいることから、これまでの節約志向が弱まり、消費支出が大幅に伸びているとしている。
    3. 世帯主が60歳代前半の無職世帯では、定年退職により勤労所得がなく、年金などの安定収入が少ない中にあっても、金融資産からの収入が期待できることから、消費支出は堅調であるとしている。
    4. 雇用者数と労働時間を掛け合わせたマンアワーでみた場合、働きたい高齢者や女性の労働参加が実現できれば、日本の総労働供給を2.0%程度増加させる潜在性があるとしている。
    5. 企業部門は、国内の需要や成長予想の伸び悩み、実質金利の上昇があるものの、2013年度以降、企業収益が過去最高の水準になるなど良好な投資環境が実現していることから、設備投資に力強さが見え始めたとしている。

     

    【2問目】正答:③

    最近のヨーロッパおよびアフリカをめぐる状況に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 2016年6月、英国の下院議員選挙において、EU残留を主張していたキャメロン首相(当時)が属する保守党が敗北し、EUからの離脱派が下院の過半数を制したことを受け、英国がEUを離脱する方針が決まった。
    2. 2016年6月、スペインの総選挙において、EUに批判的で反緊縮を唱える急進左派が第1党となり、与党が敗北した。
    3. 2016年7月、英国ではメイ氏が首相に就任し、EUからの離脱派を率いたジョンソン前ロンドン市長が外相になった。
    4. 2016年8月、日本主導でアフリカ開発を話し合うアフリカ開発会議がアフリカ大陸で初開催され、開催地の南アフリカの首都の名から採ったプレトリア宣言が採択されたが、日本の企業・団体とアフリカ側との覚書締結は見送られた。
    5. 2016年10月、英国の首相がEU首脳会議に出席して、EUからの離脱を通知する方針を説明し、離脱の通知の前に英国とEUとが準備交渉を行うことで合意したことで、英国はハードブレグジット(強硬離脱)をしない方向が強まった。

     

    【3問目】正答:③

    2016年12月に成立した「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 特定複合観光施設とは、カジノ施設、宿泊施設、会議場施設などがそれぞれ個別の施設として一定の区域内に設置されるものをいう。
    2. 特定複合観光施設区域とは、特定複合観光施設を設置できる区域として、この法律に基づき、地方公共団体および民間事業者の申請に基づき認定を受けた区域をいう。
    3. 特定複合観光施設区域の整備の推進のために必要な法制上の措置について、政府はこの法律の施行後1年以内を目途に講じなければならないとした。
    4. カジノ施設の利用による悪影響を防止するため、いわゆるギャンブル依存症の対策などの措置が、この法律において規定された。
    5. カジノ管理運営委員会を経済産業省の外局として設置し、カジノ施設の設置および運営に関する秩序の維持並びにカジノ事業の振興策の推進などを行うとした。

     

    【4問目】正答:③

    2016年12月に成立した「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 被保険者である従業員が300人以上の企業等を対象に、労使の合意にかかわらず、短時間労働者に被用者保険を適用するとした。
    2. 国民年金第1号被保険者の産前産後期間における保険料を減額し、減額期間は満額の9割の基礎年金を保障するとした。
    3. 年金額の改定ルールを見直し、マクロ経済スライドについて、年金の名目額が前年度を下回らない措置を維持しつつ、賃金・物価上昇の範囲内で前年度までの未調整分を含めて年金額を調整するとした。
    4. 年金額の改定ルールを見直し、賃金・物価スライドについて、物価変動が賃金変動を下回る場合、物価変動に合わせて年金額を改定する考え方を徹底するとした。
    5. 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)について、組織の運営をより機動的に行うため、独任制の理事長の権限を強化するとした。

     

    【5問目】正答:①

    2017年3月に成立した国の2017年度当初予算に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 一般会計の総額は、2016年度当初予算から0.8%増の97兆5千億円となり、5年連続で過去最大となった。
    2. 歳入については、税収が2016年度当初予算から2.0%減の55兆2千億円となり、税収減を補うため、新規国債を3.2%増の36兆8千億円、特別会計からの繰入れなどのその他収入を14.7%増の5兆5千億円として、財源を確保した。
    3. 歳出のうち社会保障関係費は、高齢化に伴う医療費や介護費の自然増の影響を抑えるため、65歳以上の高齢者について医療費の自己負担を増やす等の抑制策を講じた結果、2016年度当初予算と同水準の35兆4千億円となった。
    4. 歳出のうち地方交付税交付金等は、歳出特別枠を2年間の時限措置として維持したが、総額では2016年度当初予算から0.6%減の14兆9千億円となった。
    5. 主な事業として、雇用保険料の引上げによる保育士や介護職員などの給料の増加、地方空港の着陸料値下げや滑走路の増設などを計上する一方、給付型奨学金を廃止した。

     

    【2016年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:⑤

    昨年7月に経済産業省が発表した「通商白書」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 2014年の我が国の経常収支は、外国人旅行者の増加による旅行収支の赤字縮小と円安による貿易収支の黒字化により、1985年以降で最高の黒字になったとした。
    2. 我が国の対外的な「稼ぐ力」を、「輸出する力」と「技術の力」の2つの切り口から検証し、「技術の力」においてイノベーション力や各国の言語でのビジネスコミュニケーションに課題があるとした。
    3. 我が国の輸出について、2013年以降、輸出品目の高付加価値化は進んでいるが、輸出先の経済規模縮小に伴う海外需要の低迷により、輸出数量が回復していないとした。
    4. 主要なグローバル企業の財務分析によれば、本社が日本に存在する日系企業は、日系以外の米系・欧州系・アジア系の企業に比べ、売上高成長率は低いものの、売上高営業利益率は高い傾向にあるとした。
    5. 日本企業がグローバル経営力を向上させる上で、人材のダイバーシティを進めていくことは急務であり、留学生の日本企業への就職や定着が重要であるとした。

     

    【2問目】正答:③

    昨年6月に公布された「公職選挙法等の一部を改正する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。 

    1. 選挙権年齢を満年齢 20歳以上から満年齢 18歳以上に引き下げるとした結果、新たに選挙権を得る 18歳以上 20歳未満の人口は約 100万人となり、それが全有権者の中に占める割合は約1%となる見込みである。
    2. 18歳以上 20歳未満の者が、連座制の対象となる重大な選挙犯罪を犯した場合でも、未成年であることから原則として検察官送致とはならないとしている。
    3. 民法の成人年齢や少年法の適用年齢については、選挙の公正その他の観点から均衡を勘案しつつ、検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとするとしている。
    4. 最高裁判所裁判官の国民審査、地方自治体の首長解職及び議会解散の請求を受けて行われる住民投票の投票資格については、これまでどおり満年齢 20歳以上としている。
    5. 世界各国では選挙権年齢を引き下げる傾向にあり、191か国・地域のうち選挙権年齢を 18歳とする国・地域が約半数を占めている。

     

    【3問目】正答:①

    昨年8月に成立した「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 同法は、常時雇用する労働者 301人以上の企業に対し、女性の活躍に関する状況把握と課題分析、数値目標や取組を記した行動計画の策定、ホームページなどでの情報公開を義務付けたが、300人以下の中小企業に対しては努力義務とした。
    2. 事業主行動計画について、厚生労働省から数値目標の水準が示されており、行動計画を未作成の場合、数値目標を未達成の場合、虚偽の報告をした場合の 3類型に関しては罰則が規定されている。
    3. 事業主行動計画の届出を行い、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良な企業に対する厚生労働省の認定の申請方法及び基準については、同法の公布から 1年後に定めるとした。
    4. 同法には、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良な企業に対し、国や地方自治体の事業の入札において、受注の機会を増やすことについては、明記されておらず、今後の検討課題となっている。
    5. 地方公共団体は、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組が効果的かつ円滑に実施されるようにするため、関係機関により構成される協議会を組織することを義務付けられた。

     

    【4問目】正答:②

    夫婦同姓規定及び再婚禁止期間を定めた規定について争われた事件について、昨年12月に最高裁判所が言い渡したそれぞれの判決に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 最高裁判所は、夫婦は夫又は妻の姓を称するとした民法の規定について、裁判官 15人全員一致で合憲と判断した。
    2. 最高裁判所は、夫婦同姓は日本社会に定着しており合理性があるとし、改姓による不利益は通称使用が広まることで一定程度は緩和され得るとした。
    3. 最高裁判所は、選択的夫婦別姓制度については合理性がないと断ずるものではないとして、制度の在り方に関する今後の国会での検討については言及しなかった。
    4. 最高裁判所は、女性のみに 6か月間の再婚禁止期間を定めた民法の規定について、DNA検査により正確に父子判定できるようになった医療技術の発達を考慮すると全期間違憲であるとした。
    5. 再婚禁止期間について、多数意見では、国会が法改正を怠ってきたことは違法な立法不作為であり、国家賠償請求を認めるとした。

     

    【5問目】正答:②

    昨年12月に国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 協定には、京都議定書を締結していた日本、アメリカ、EU等の先進国に加え、京都議定書を締結していなかったロシア、中国も採択に加わった。
    2. 協定の目的として、世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて 2°Cより十分低く保つとともに、1.5°Cに抑える努力を追求することが明記された。
    3. 協定の全ての採択国に対し、温室効果ガスの削減目標の達成が義務付けられるとともに、義務の履行を担保するための罰則規定が協定に設けられた。
    4. 先進国は途上国に対し、温室効果ガス削減のための資金を拠出しなければならないとされ、具体的な拠出金額が協定に明記された。
    5. 協定は、全ての採択国が各国内の手続を経てこの協定を締結した日の後 30日目の日に効力を生じるとされた。

     

    【6問目】正答:④

    最近の中国をめぐる状況に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 昨年 10月、中英首脳会談において、英国で計画中の原子力発電所に中国製の原子炉を導入することで中国の習近平国家主席と英国のブラウン首相が合意したほか、ビジネス案件が広がり、約 7千億円の契約が締結された。
    2. 昨年 10月、中国共産党は、50年余り続いてきた一人っ子政策を廃止し、全ての夫婦に第3子までの出産を認めることを決めた。
    3. 昨年 11月、中国の習近平国家主席は約 3年半ぶりに開かれた日中韓首脳会談に出席し、日中韓首脳は、首脳会談を 2年に 1回定例化することや、環太平洋パートナーシップの交渉を従来どおり進めることを確認した。
    4. 昨年 11月、中国と台湾が 1949年に分断して以降初めて、習近平国家主席と馬英九総統という最高指導者同士が、シンガポールにおいて会談した。
    5. 昨年 11月、国際通貨基金(IMF)は、中国の人民元を、IMFの特別引き出し権(SDR)を構成する 4番目の通貨に採用し、構成比では日本の円に次ぐ順位とすることを決めた。

     

    【2015年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:②

    次のA〜Eのうち、昨年9月に厚生労働省が発表した「労働経済白書」の内容に関する記述の組み合わせとして、妥当なものはどれか。 

    A:2013年度の雇用情勢は、緩やかな景気回復を受けて、有効求人倍率が1倍を超えるなど、着実に改善しているとしている。
    B:雇用形態別雇用者数の推移をみると、非正規雇用労働者数は大きく減少しているとしている。
    C:労働者の就労意欲が高いと考えている企業では、労働者の定着率や労働生産性が高い傾向にあるとしている。
    D:我が国における職業キャリアの現状をみると、初職から離転職なく就業を続けている者の割合は、女性では男性に比べると高くなっているとしている。
    E:前職非正規雇用だった者が過去5年以内に離職し、正規雇用へと移行する割合は、年齢が高くなるほど上昇していくとしている。

    1. A、B
    2. A、C
    3. B、D
    4. C、E
    5. D、E

     

    【2問目】正答:②

    妊娠を理由にした降格が男女雇用機会均等法(均等法)に違反するかどうかが争われた事件について、昨年10月に最高裁判所が言い渡した判決に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 原審では降格について、妊娠した女性の同意を得た上であっても、事業主の裁量権を逸脱した、均等法に定める不利益な取扱いであったとしていた。
    2. 最高裁は、女性労働者につき妊娠中の軽易業務への転換を契機として降格させる事業主の措置は、原則として違法であるとした。
    3. 最高裁は、軽易業務への転換により受けた有利な影響の内容や程度は明らかな一方で、降格により受けた不利な影響の内容や程度は明らかなものではないとした。
    4. 判決の補足意見において、育児休業から復帰後の配置が不利益な取扱いというべきか否かの判断に当たっては、妊娠前の職位との比較ではなく、妊娠中の職位との比較で行うべきとする意見があった。
    5. 判決は5人の裁判官のうち3人の多数意見であり、他の2人は、降格は公序良俗に反するから無効であるとした反対意見を述べた。

     

    【3問目】正答:④

    昨年11月に行われたアメリカの中間選挙に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 中間選挙は、大統領選の中間の年に行われる連邦議会、州知事などの統一選挙で、今回は、上院では全議席、下院では3分の1の議席が改選された。
    2. 上院では、民主党が8年ぶりに過半数を奪還し、民主党のベイナー院内総務が上院議長に就任した。
    3. 下院では、民主党が大幅に議席を伸ばし、引き続き過半数を維持し、第二次世界大戦後、最も多い議席数を獲得した。
    4. 州知事選で唯一結果が確定していなかったバーモント州では、今年1月の州議会において、民主党現職のシャムリンを知事に選出した。
    5. 民主党は、選挙中、イスラム過激派組織やエボラ出血熱への対応をめぐる共和党のオバマ政権の危機管理能力や指導力不足を批判した。

     

    【4問目】正答:①

    本年1月に発効した日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)に関する記述として、妥当なものはどれか。 

    1. EPAは、FTAと違い、貿易の自由化に加え、投資、人の移動、知的財産の保護など様々な分野での協力の要素等を含むものとされる。
    2. 日本にとって、オーストラリアとのEPAは、インドや韓国などに次いで3か国目の協定で、農業大国と結ぶのは初めてとなった。
    3. 牛肉の冷凍品に対する日本の関税は、発効時の税率を約30%に下げた後、18年間かけて撤廃することとなった。
    4. チーズに対する日本の関税は、7年間で撤廃することになったが、ボトルワインに対しては、生産者の反対が強く関税の撤廃を見送ることで合意した。
    5. 現在5%の税率である排気量1500cc超3000cc以下の乗用車に対するオーストラリアの関税は、10年間かけて撤廃することとなった。

     

    【5問目】正答:③

    最近の国内外の科学事情に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 昨年9月、理化学研究所等は、世界で初めて、ES細胞から作った細胞を心臓の難病患者に移植する臨床研究の手術を行った。
    2. 昨年10月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)等は、静止気象衛星として世界で初めてカラー画像を撮影できる「はやぶさ2」を搭載したH2Aロケットの打ち上げに成功した。
    3. 昨年10月、名城大学の赤﨑勇終身教授、名古屋大学の天野浩教授及びカリフォルニア大学の中村修二教授が、青色LEDの発明により、ノーベル物理学賞を受賞することが決定した。
    4. 昨年10月、北京大学のミルザハニ教授が、女性として初めて、ノーベル数学賞を受賞することが決定した。
    5. 昨年11月、アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ロゼッタ」が、世界で初めて、水星の周回軌道に到達した。

     

    【6問目】正答:①

    国際自然保護連合に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 国際自然保護連合は、本部をスイスのグランに置き、絶滅の恐れのある生物リスト(レッドリスト)を作成している。
    2. 昨年6月、国際自然保護連合は、絶滅危惧種としてレッドリストに掲載されていたアメリカウナギについて、養殖の技術が進んだため、掲載から外した。
    3. 昨年11月、国際自然保護連合は、約10万種の動植物の評価を行い、そのうち、半数以上を絶滅危惧種に指定し、保護の必要性があるとした。
    4. 昨年11月、国際自然保護連合は、大西洋クロマグロを絶滅危惧種に指定したが、ニホンウナギについては情報不足を理由に指定が見送られた。
    5. 昨年11月、国際自然保護連合は、太平洋クロマグロについて、過去22年間で個体数が90%以上減少したとして、養殖の重要性を指摘している。

     

    【2014年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:①

    2013年7月に消費者庁が発表した「消費者白書」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 全国の消費生活センター等に寄せられた消費生活相談件数は、2004年度をピークに年々減少傾向にあるが、65歳以上の高齢者の相談件数は、2008年度以降、年々増加傾向にある。
    2. 2012年度における65歳以上の高齢者の消費生活相談において、最も相談件数の多い商品・サービスは健康食品などの「食料品」であり、次に多いのは「金融・保険サービス」である。
    3. 2003年度から2012年度までの10年間において、「葬式」に関する消費生活相談件数は、全体では減少傾向にあるが、65歳以上の高齢者では増加傾向にある。
    4. 2012年度の消費者意識基本調査によると、調査対象となった65歳以上の高齢者のうち、半数以上は「消費生活センターを認知かつ信頼している」と答えている。
    5. 2012年度の消費者意識基本調査によると、この1年間で身近な高齢者が消費者トラブルにより被害を受けたと回答したケースのうち、半数以上は「主に高齢者本人がトラブルに対応した」と答えている。

     

    【2問目】正答:⑤

    2013年に起きた世界の出来事に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. アメリカでは、自動車産業の盛んなミネアポリス市が、巨額の負債を抱え、アメリカの自治体として初めて連邦破産法の適用を申請した。
    2. イランでは、大統領選挙が行われ、アフマディネジャド前大統領とは一線を画し、欧米との対話や核開発計画の中止を主張するハメネイ師が圧勝した。
    3. エジプトでは、軍のクーデタで大統領となったモルシ氏が、反対派による大規模なデモを受けて辞任し、大統領選挙でマンスール氏が後任に選ばれた。
    4. 欧州連合(EU)では、旧ユーゴスラビアのセルビアが新たな加盟国となり、同時にユーロの導入国となった。
    5. 国連では、安全保障理事会の非常任理事国の選挙が行われ、サウジアラビアが選出されたが、サウジアラビアはこれを辞退した。

     

    【3問目】正答:⑤

    2013年5月に公布された「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 本法は、16歳以上の国民の一人ひとりに個人番号を割り振り、行政機関等が保有する当該個人情報を一元管理することにより、効率的な情報管理を行うことを目的としている。
    2. 本法は、個人番号を割り振った後、全員に個人番号を記載したICカードを発行し、希望者には当該ICカードに顔写真を表示することとしている。
    3. 本法は、個人番号の利用範囲について、当初は、税および社会保障の分野に限定しており、病歴および投薬歴等の診療情報も含むとしている。
    4. 本法は、個人番号を利用した情報提供ネットワークシステムの運用開始に合わせて、低所得者に対し、税額控除だけでなく一定の場合には現金給付も行う給付付き税額控除を実施すると明記している。
    5. 本法は、個人番号その他の特定個人情報の有用性に配慮しつつ、その適正な取扱いを確保するために必要な措置を講じることを任務とする特定個人情報保護委員会を設置することとしている。

     

    【4問目】正答:③

    非嫡出子の遺産相続分を嫡出子の半分と定めた民法の規定を違憲とした2013年9月の最高裁判所決定に関する記述として、妥当なものはどれか。 

    1. 最高裁は、現在、日本以外で嫡出子と非嫡出子の相続分に差異を設けている国について、欧米諸国ではドイツおよびフランスだけになり、世界的にも限られた状況になってきているとした。
    2. 最高裁は、現在、日本の戸籍法における出生の届書の記載が、嫡出子と非嫡出子とを区別することなく、一律に子と記載することに改められるなど、嫡出子と非嫡出子とを同様に取り扱うようになってきているとした。
    3. 最高裁は、法律婚という制度の下で父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由として、その子に不利益を及ぼすことは許されないという考えが確立されてきているとした。
    4. 裁判官の中には、民法の当該規定について、法律婚の尊重と非嫡出子の保護との調整を図ったものであり、嫡出子と非嫡出子とを区別することは合理性を有し、憲法に反しないとする反対意見を述べる者もいた。
    5. 政府は、最高裁が本決定を出したことを受け、当該規定を削除する民法改正案を2014年1月から始まった通常国会に提出し、同改正案は、両議院において可決され、成立した。

     

    【5問目】正答:④

    2013年9月に開催された20か国・地域(G20)首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)の首脳宣言に関する記述として、妥当なものはどれか。 

    1. 世界経済について、アメリカでは民需が強まり、日本では成長が強まっているが、イギリスでは依然として回復の兆候がみられないとした。
    2. 財政の持続可能性を確保することがG20の最優先課題であるとし、すべての先進国は信頼に足る意欲的な各国共通の財政再建目標を設定するとした。
    3. 各国の金融政策の変更については、慎重に調整され、明確な説明がなされることとし、為替相場の安定を目的とする外貨準備基金を創設するとした。
    4. 銀行を通さない金融取引であるシャドーバンキング(影の銀行)について、監視と規制を強化するとした。
    5. シリア国内での化学兵器使用疑惑をシリア政府の責任とし、国際的な強い対応を求めるとした。

     

    【6問目】正答:②

    2014年4月に日本において発効した「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」および2014年4月に施行された同条約の国内での手続きを定めた関連法に関する記述として、妥当なものはどれか。 

    1. 本条約では、国際結婚が破綻した夫婦間の16歳未満の子の取扱いを定めており、日本が締結したことにより、主要20か国・地域(G20)のすべてが締約国・地域となっている。
    2. 本条約では、一方の親が16歳未満の子を無断で国外に連れ去り、他方の親の監護権を侵害する場合、他方の親から返還の要求があれば、原則として、その子をいったん元の居住国に戻すことを義務づけている。
    3. 本条約では、締約国に対し、連れ去られた16歳未満の子の所在確認等を担う政府機関として「中央当局」の設置を求めており、関連法では、日本における「中央当局」を厚生労働省と定めている。
    4. 関連法では、日本への連れ去りにより16歳未満の子の監護権を侵害されたとして、その子を元の居住国に戻すことを求める申立事件は、地方裁判所の管轄に属すると定めている。
    5. 関連法では、16歳未満の子を元の居住国に引き渡すことによって、元の居住国にいる親から暴力その他の虐待を受けるおそれがある場合、引渡しを拒否するためには、元の居住国の裁判所に申立てをしなければならないと定めている。

     

    【2013年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:④

    昨年 8 月に厚生労働省が発表した「厚生労働白書」の内容に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 日本の一人当たりGDPは、1970年代はOECD平均に比して高かったが、1980年代から2007年までOECD平均と同水準で推移し、2008年以降は再びOECD平均を大きく上回っている。
    2. 2010年の日本の男性の就業率は、アメリカよりも高く、OECD平均を大幅に上回っているが、2010年の日本の女性の就業率は、OECD平均を下回っている。
    3. 2010年の日本の自殺率は、男女ともに、韓国よりも高いがアメリカよりも低く、OECD平均を下回っている。
    4. 日本では、年金、医療などの公的社会支出の対GDP比は、1980年から2007年までの期間でみると増加傾向にあるものの、一貫してOECD平均を下回っている。
    5. 2009年の日本の国民負担率の水準は、OECD加盟国の中では高い水準にあり、アメリカやフランスを上回っている。

     

    【2問目】正答:④

    昨年6月にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 会議には、オバマ米大統領、メルケル独首相、キャメロン英首相を始めとした各国の首脳が出席し、国連の会議としては過去最大級の参加人数となった。
    2. 環境保護の責務の重要性に関する発展途上国の認識の高まりに伴い、成果文書には、地球環境問題に取り組む際に先進国がより大きな責任を負う「共通だが差異ある責任」の原則について、今後、見直すことが明記された。
    3. 発展途上国からの新たな資金援助の要請に先進国が応じたことから、環境保 護と経済成長を両立するグリーン経済について、今後、すべての国が共通の工程表作りに取り組むことで合意した。
    4. 今後の持続可能な開発を推進するための制度的枠組みに関し、成果文書には、国連の持続可能な開発委員会に代えてハイレベル政治フォーラムを創設することが明記された。
    5. 国連環境計画(UNEP) の機能強化に関しては、先進国と発展途上国との問で拠出額の調整がつかず、成果文書に明記されることなく先送りとなった。

     

    【3問目】正答:①

    昨年 6 月に改正された災害対策基本法の改正内容に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 地方公共団体の住民の責務として、「過去の災害から得られた教訓の伝承」が新たに明記された。
    2. 地方公共団体が特に実施に努めなければならない事項として、「ボランティアによる防災活動の環境の整備」が新たに明記された。
    3. 都道府県は、被災した市町村から消防、救命に関する応援の要求を受けた場合に限り、新たに応諾義務が課されることとなった。
    4. 市町村は、都道府県の区域を越えて避難を要する被災住民を受け入れる場合、直接、市町村間で調整することとなり、都道府県による調整は廃止された。
    5. 都道府県は、救援物資の供給を的確かつ効率的に行うため、被災した市町村からの要請がなければ、救援物資の供給ができなくなった。

     

    【4問目】正答:②

    昨年10月に東京で開かれた国際通貨基金(IMF)及び世界銀行の年次総会に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 国際通貨基金(IMF)及び世界銀行の年次総会が日本で開催されるのは、初めてのことである。
    2. 国際通貨基金(IMF)及び世界銀行の年次総会では、中国は尖閣諸島を巡る日中対立を理由に閣僚級の代表の出席を見送った。
    3. 国際通貨基金(IMF)の諮問機関である国際通貨金融委員会の共同声明では、新興国の経済成長に支えられ世界経済全体の成長が加速しはじめ、著しい不確実性と下振れリスクが消滅したとした。
    4. 国際通貨基金(IMF)の諮問機関である国際通貨金融委員会の共同声明では、欧州に対して、「財政の崖」の解消、債務上限の引上げの進展が不可欠であるとした。
    5. 国際通貨基金(IMF)の諮問機関である国際通貨金融委員会の共同声明では、日本が特例公債法案を成立させたことや中期的な財政健全化策を世界に明確に示したことを高く評価するとした。

     

    【5問目】正答:②

    平成22年 7 月の参議院議員通常選挙の合憲性が争われた事件について、昨年10月に最高裁判所が言い渡した判決に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 参議院の選挙制度は、これまでの制度改正を通じて、都道府県を細分化した選挙区から都道府県単位の選挙区へと段階的に変更されるなど、衆議院の選挙制度とは、ますます異質なものとなってきているということができる。
    2. 選挙制度の変遷とともに、急速に変化する社会の情勢の下で、議員の長い任期を背景に国政の運営における参議院の役割はこれまでにも増して大きくなってきているということができる。
    3. 憲法に定められた衆議院と参議院の役割の差異に照らせば、憲法は、参議院議員選挙における投票の価値の平等の要請について、衆議院議員選挙に比べると後退してもやむを得ないと認めているものと解される。
    4. 選挙当時、選挙区間における議員一人当たりの選挙人数の最大較差は、これまでの参議院議員選挙の中で最も拡大しており、初めて違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態に至ったと認められる。
    5. 投票の価値の不平等を解消するため、都道府県を単位として選挙区を設定する方式を前提とした上で、できるだけ速やかに各選挙区の定数を増減する立法的措置を講じる必要がある。

     

    【6問目】正答:⑤

    ノーベル賞に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. ノーベル賞は、物理学賞、化学賞など 6 部門から構成され、日本人は、これまでに平和賞を除く 5 部門で受賞している。
    2. 2012年のノーベル生理学・医学賞は、京都大学の山中伸弥(しんや)教授が受賞したが、日本人がノーベル生理学・医学賞を受賞するのは初めてのことである。
    3. これまでにノーベル文学賞を受賞した日本人は、川端康成、谷崎潤一郎、大江健三郎の 3 氏で、受賞が期待された村上春樹氏は、昨年は受賞しなかった。
    4. 2012年のノーベル平和賞はEUが受賞したが、ノーベル平和賞を個人ではなく団体又は組織が受賞するのは初めてのことである。
    5. ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏は、昨年 6 月、ノルウェーのオスロで、1991年に受賞したノーベル平和賞の受賞演説を行った。

     

    【2012年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:④

    昨年7月に厚生労働省が発表した「労働経済白書」の内容に関する記述 として、妥当なのはどれか。

    1. 完全失業率については、2009年末に5.5%になった後、緩やかに上昇をしたため、政府は東日本大震災後に経済対策を実施したが、国内全ての地域で上昇傾向が続いているとした。
    2. 賃金、労働時間の動向については、2010年の現金給与総額は、所定外給与及び特別給与の減少に伴い前年比0.6%減と4年ぶりに減少し、総実労働時間も前年比1.4%減と4年ぶりに減少に転じたとした。
    3. 2011年の春に卒業した新規学卒者の就職率については、大学生では91.1%となり前年に比べて増加したが、高校生では95.2%となり前年に比べて減少したとした。
    4. 1970年代後半生まれの男性は、20歳台前半の時点に比べ、完全失業率が大きく低下したのに対し非正規雇用比率の低下は小さく、非正規雇用のまま滞留していることが危惧されるため、職業能力開発などの実施が求められるとした。
    5. 就職活動により在学中の教育・研究活動に支障が生じる「ギャップイヤー」を抑制するための取組が進展することによって、若者の進学や就職がより実りあるものとなっていくことが期待されるとした。

     

    【2問目】正答:③

    昨年11月に開催されたAPEC首脳会議に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. サンフランシスコ宣言に基づき、新たな保護主義を導入しない約束を2020年まで延長し、貿易自由化に対する斬新で信頼性のあるアプローチを探求するとした。
    2. アジア太平洋自由貿易圏などを通じて、貿易拡大に向けた努力を最優先で進めるとしたが、経済統合については各国の制度の違いから言及しなかった。
    3. 各国・地域の経済状況を考慮しつつ、2015年末までに環境物品の関税を5%以下にすることとし、2012年に対象物品のリスト作成に取り組むとした。
    4. 輸送、建築、電力網、雇用、知識共有及び教育に関する具体的な措置をとることによってAPEC域内エネルギー効率を改善することとしたが、数値目標については経済情勢の不透明感から設定されなかった。
    5. 貿易障壁となっている規制手法の整合化に当たって、規制を変更する際の影響評価、意見公募などによる事務手続の煩雑さが課題であるとして、参加各国は手続の簡素化を進めるとした。

     

    【3問目】正答:②

    昨年6月に施行された東日本大震災復興基本法に関する記述として、安当なのはどれか。

    1. 東日本大震災復興基本法は、東日本大震災の復興対策の柱となる法律で、国会において、全会一致により成立した。
    2. 東日本大震災復興基本法では、内閣に東日本大震災復興対策本部を設置し、 本部長に内閣総理大臣、副本部長に内閣官房長官及び東日本大震災復興対策担当大臣を充てた。
    3. 東日本大震災復興基本法では、復興施策の企画、立案、総合調整、実施に関する事務を担うため、東日本大震災復興基本法の施行日と同日付けで、復興庁を設置した
    4. 復興に必要な資金確保を目的とした復興債は、償還財源に関する議論がまとまらず、東日本大震災復興基本法には明記されなかった。
    5. 被災地の創意工夫による復興に向けた取組を支援する復興特別区域制度は、 地方公共団体との調整がつかず、東日本大震災復興基本法には明記されなかった。

     

    【4問目】正答:⑤

    裁判員制度の合憲性が争われた事件について、昨年11月に最高裁判所が言い渡した判決に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 国民の裁判員としての司法参加は、国民の義務であると同時に、参政権として憲法上明確に保障されている権利であり、国民の視点や感覚と法曹の専門性 のそれぞれの長所が生かされる刑事裁判の実現に資するものであるとした。
    2. 裁判員の権限は、事実認定や刑の量定について意見を述べ、法令解釈及び訴訟手続に関する判断を行うことであり、裁判官との協議を通じ良識ある結論に達することは十分期待できるとした。
    3. 評決は、多数意見の中に裁判官が加わっている必要はなく、評決の内容が裁判官のみによる裁判の結論と異なるおそれがあっても、裁判官の独立の原則には違反しないとした。
    4. 裁判員が参加する裁判体は、憲法が禁止している特別裁判所に該当するため、裁判手続や裁判員の選任方法について、十分な議論を行った上で、早急に見直す必要があるとした。
    5. 裁判員の職務は、相当な理由がある場合には辞退を認めるなど、辞退に関し柔軟な制度を設けていることからも、意に反する「苦役」に服させることを禁じた憲法には違反しないとした。

     

    【5問目】正答:⑤

    昨年11月に開催された20カ国・地域(G20)首脳会議(カンヌ・サミット) に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 欧州債務危機により、金融市場の緊張が増大しているものの、新興国経済の成長が鈍化する兆しはないとし、今後も引続き、新興国経済の成長が世界経済を牽引していくとした。
    2. 通貨安競争を回避するため、為替レートが、より市場で決定される為替システムには移行せず、各国が積極的に協調して市場に介入することで、相場水準の調整を図ることとした。
    3. 欧州債務危機を克服するため、国際通貨基金の資金基盤を強化する具体策に加え、欧州金融安定基金に対する各国の具体的な拡充策が策定された。
    4. 欧州債務危機の影響を受けて財政の資金繰りが苦しくなった国に対する、国際通貨基金による新たな融資制度は、創設しないこととした。
    5. 財政再建に向けて、財政悪化の懸念が高まっているイタリアが自主的に国際 通貨基金の監視を受け入れることを、歓迎するとした。

     

    【6問目】正答:⑤

    昨年12月に政府が決定した平成24年度税制改正大綱に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. 所得税について、勤続年数5年以下の法人役員の退職金に対する優遇措置は、厳しい雇用情勢を踏まえ、当面の間、延長するとした。
    2. 動車重量税については、平成21年度に道路特定財源を一般財源化したことから、課税根拠が乏しくなったとし、廃止するとした。
    3. 贈与税について、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税措置は、不動産市場に活性化の兆しが出てきたことから廃止するとした。
    4. 太陽光発電パネルなどを設置した認定省エネ住宅の購入者を対象とする住宅ローン減税は、財政状況が厳しいことを理由に、導入を見送るとした。
    5. 温室効果ガスの約9割を占めるエネルギー起源CO2の排出を抑制する観点から、地球温暖化対策のための税を導入するとした。

     

    【2011年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:③

    昨年6月に観光庁が発表した「観光白書」の内容に関する記述として、 妥当なのはどれか。

    1. 平成21年の休暇日数と宿泊旅行の宿泊数との関係についてみると、取得した休暇を宿泊旅行に使う割合は、日本、韓国、フランスのいずれの国も5割程度であるとした。
    2. 宿泊旅行を増やすために必要な仕組みに関する回答についてみると、日本では「家族旅行の費用支援」が最も多く、「連続休暇を取りやすくする制度」を 上回ったとした。
    3. 平成21年の子供との家族旅行の回数は、日本では中学生、高校生の子供との家族旅行の回数が少なく、フランス・韓国の約半分の水準となっているとした。
    4. 平成21年の訪日外国人旅行者数は、新型インフルエンザの影響を受けることなく、ビジット・ジャパン・キャンペーンにおいて重点市場として定められたすべての国で増加しているとした。
    5. 国際会議の誘致・開催をめぐる動きでは、平成20年に日本は国際会議開催件数でシンガポールを抜き、アジア最大の国際会議の開催国になったとした。

     

    【2問目】正答:①

    昨年8月に発効したクラスター爆弾禁止条約に関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. この条約は、ノルウェーなど有志国とNGOの主導により交渉が開始され、採択に至ったものであり、この交渉過程は「オスロ・プロセス」とよばれている。
    2. この条約は、クラスター爆弾の使用、生産等の禁止を目的としているが、わが国はクラスター爆弾を保有していないため、この条約を締結していない。
    3. この条約には、クラスター爆弾の主要な保有国のうち中国とロシアは署名していないが、アメリカは条約発効当初からこの条約の締約国となっている。
    4. この条約には、貯蔵されているクラスター爆弾の廃棄義務が規定されているが、不発弾の廃棄については、多額の費用がかかるため、規定されていない。
    5. この条約は、締約国がクラスター爆弾を保有する非締約国との間で、一定の範囲であっても軍事的な協力や軍事行動を行うことを認めていない。

     

    【3問目】正答:④

    昨年9月に経営破綻した日本振興銀行に対し発動されたペイオフに関する記述として、妥当なのはどれか。

    1. ペイオフは昭和46年の預金保険法制定と同時に導入され、日本振興銀行へのペイオフ発動は、平成15年に経営破綻した足利銀行に次いで、国内では第2例目の発動であった。
    2. 日本振興銀行は、中小企業を支援する理念を掲げて開業された銀行で、決済用預金のみを取り扱う金融機関であった。
    3. 日本振興銀行の経営状況は、平成22年3月期決算は黒字であり、経営破綻するまでは、業務運営を行う上で重大な問題はなく、金融庁による行政処分を受けることはなかった。
    4. 金融庁は、経営破綻した日本振興銀行を代表して業務執行を行わせるため、預金保険法に基づき、預金保険機構を金融整理管財人として選任した。
    5. 日本振興銀行の業務停止後、本店で営業が再開されたのは、経営破綻から3か月以上が経過した平成23年1月であった。

     

    【4問目】正答:①

    昨年11月に閣議決定された包括的経済連携に関する基本方針についての記述として、妥当なのはどれか。

    1. 広域経済連携については、センシティブ品目について配慮を行いつつ、すべての品目を自由化交渉の対象とするとした。
    2. アジア太平洋地域では、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を経済連 携の中心と位置付けるため、経済連携協定(EPA)の交渉には応じないこととした。
    3. 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)については、交渉への参加を表明するとともに、国内の環境整備を早急に進めるとした。
    4. アジア太平洋地域における経済連携に重点をおくとし、EUとの経済連携については、アジア太平洋地域における取組の進捗状況を見極めた後に連携の交渉に入るとした。
    5. 看護師や介護福祉士等の海外からの人の移動については、言語の習得や異文化への順応等の問題が顕在化してきたため、当面、受入れを中止するとした。

     

    【5問目】正答:⑤

    本年3月に発生した東日本大震災への政府の対応に関する記述として、 妥当なのはどれか。

    1. 政府は、本震災が国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすものであると判断し、地震発生後直ちに、災害対策基本法に基づく災害緊急事態を布告した。
    2. 政府は、災害対応機能を強化するため、行政刷新を担当する大臣を廃止し、同時に節電啓発を担当する大臣を設置した。
    3. 政府は、被災者生活支援特別対策本部を設置したが、同本部の下の連絡会議には、政治主導の方針により各府省の事務次官の参加を認めないこととした。
    4. 政府は、野党からも閣僚を起用する挙国一致内閣を設置し、震災対策を総合的に実施することを、3月末に与野党と合意した。
    5. 政府は、復興に向けた青写真を描く東日本大震災復興構想会議を4月に設置・開催し、本年6月末を目途に第一次提言を取りまとめることとした。

     

    【2010年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:①

    2009年6月に経済産業省が発表した「通商白書」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 「ピンチをチャンスに変えるグローバル経済戦略」をテーマとし、日本が進むべき道として、内外一体の経済対策を重点項目の一つとした。
    2. 中国やブラジルは、2008年の実質GDP成長率がマイナスとなっており、日本との貿易額も減少が続いているとした。
    3. 世界金融危機の波及経路を「信用膨張型」「輸出依存型」「新興国ブーム型」に大別し、信用膨張型の国の例としてドイツや日本があげられるとした。
    4. 経済大国としての日本の地位は、低下を余儀なくされており、2008年の日本の名目GDPは、イギリスやフランスを下回ったとした。
    5. 深刻化している水問題を巡る動きに関して、日本の企業は、高度な技術力を生かしておらず、水処理膜市場における世界シェアが低いままであるとした。

     

     

    【2問目】正答:⑤

    2009年7月に改正された臓器の移植に関する法律の改正内容についての記述として、妥当なものはどれか。

    1. 脳死を一律に人の死とする社会的合意は形成されていないという理由から、原則として脳死を人の死とみなすことはせず、臓器提供を行う場合に限り脳死を人の死であるとした。
    2. 死亡した者が生前に臓器の提供を拒否していた場合や臓器の提供の意思が不明である場合でも、家族の承諾があれば臓器の提供ができるとした。
    3. 小児には1か月以上も心停止に至らない長期脳死という現象が起きることがあるため、脳死と判定された後に臓器を提供できる人の年齢を6歳以上とした。
    4. 虐待を受けた児童が死亡した場合、当該児童からの臓器が提供されることのないように、子どもの脳死判定基準を検討する機関として子どもの脳死臨時調査会の設置について規定した。
    5. 臓器を死亡した後に提供する意思を書面により表示しようとする者は、その意思表示に併せて、当該臓器を親族に対して優先的に提供するという意思も書面に表示することができるとした。

     

     

    【3問目】正答:②

    2009年9月に開催された20か国・地域(G20)首脳会議(ピッツバーグ・サミット)の首脳声明に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組みを立ち上げることとし、政策やその成長と持続可能性への影響の評価は、内政干渉にあたるおそれのある相互監視ではなく、各国が単独に責任を持って実施するとした。
    2. 銀行資本の量と質の双方を改善する国際ルールを2010年末までに策定し、ルールの実施は、2012年末までを目標に、金融情勢が改善し景気回復が確実になった時点で段階的に行われるとした。
    3. 金融セクターの報酬政策と慣行の改革は必要であるが、民間企業経営への介入となることから、報酬政策および体系の開示義務を課すことを盛り込んだ金融安定理事会(FSB)の勧告は支持できないとした。
    4. 国際通貨基金(IMF)への出資比率は、世界経済における加盟国の相対的地位を反映すべきであるが、新興国・途上国の財政的負担の軽減を図るため、少なくとも出資比率配分の5%を新興国・途上国から先進国に移転すべきとした。
    5. G20の対策により、世界的活動の危険で急激な縮小を食い止め、金融市場を安定化させるなど一定の成果を得たことから、今後はG20首脳会議は行わず、従来どおりG8首脳会議および2国間協議によるべきとした。

     

    【4問目】正答:④

    2009年9月に最高裁判所が判決を言い渡した参議院議員選挙定数訴訟に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 最高裁判所は、2007年の参議院議員選挙における定数配分規定を15人の裁判官の全員一致で合憲と判断した。
    2. 最高裁判所は、2007年の参議院議員選挙における一票の最大格差は2004年の選挙と比べて広がったが、6倍を超えていないため合憲とした。
    3. 最高裁判所は、参議院議員の選挙制度の仕組みは、社会的、経済的変化の激しい時代にあって、相応な合理性を有するものとはいえないとした。
    4. 最高裁判所は、公職選挙法の改正により定数是正を行った結果においても、投票価値の平等という観点からは、なお大きな不平等が存する状態であるとした。
    5. 最高裁判所は、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しが必要となることは否定できないとしながらも、国会における検討に関しては言及しなかった。

     

    【5問目】正答:②

    2009年の日本の経済情勢に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 雇用は厳しい状態が続き、各月ごとの完全失業率(季節調整値)は年間を通じて上昇を続けた。
    2. 2009年都道府県地価調査によると、2009年7月1日現在の基準地価は、住宅地、商業地ともに全国平均で前年と比べ下落した。
    3. 四半期ごとの鉱工業生産指数(季節調整値)は、国内外の需要が回復せず、年間を通じて下落を続けた。
    4. リーマンショック以後日本経済はマイナス成長を続け、7~9月期の実質GDP(季節調整値)は、年率換算で2000年以降最大の落込みを記録した。
    5. 物価は年間を通じて上昇傾向にあったことから、政府は11月、日本経済はデフレ状況から脱却したとの認識を示した。

     

    【6問目】正答:③

    2009年の日本の社会情勢に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 社会保険庁は、2008年度の国民年金保険料の納付状況を7月に公表し、年金問題に関する関心が高まったことから納付率は前年度を上回ったとした。
    2. 農林水産省は、2008年度の食料自給率を8月に公表し、日本の食料自給率はカロリーべースで前年度を下回り、初めて50%を割り込んだとした。
    3. 厚生労働省は、各都道府県における地方最低賃金審議会の答申状況を9月に公表し、2009年度の最低賃金は全国加重平均で時給10円の引上げになったとした。
    4. 法務省は、法科大学院修了者を対象とする2009年新司法試験の合格者を9月に発表し、合格率は30%を上回り新司法試験発足後最高となったとした。
    5. 文部科学省は、2009年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を12月に公表し、8種目の実技に関する公立学校の都道府県別成績について、中学生は男女ともに東京が首位であったとした。

     

    【2009年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:⑤

    2008年6月に最高裁判所が判決を言い渡した婚外子国籍訴訟に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. この訴訟は、法律上の婚姻関係にない外国人の父と日本人の母との間に生まれ、出生後に父から認知を受けた子らが、国籍法の違憲を主張して、日本国籍の確認を求めたものである。
    2. 最高裁判所は、父母の婚姻を国籍取得の要件とする国籍法の規定は憲法第14条第1項に違反し、違憲であると判断したが、上告人らの日本国籍の取得は、具体的な立法を待つ必要があるとして、日本国籍を認めなかった。
    3. 最高裁判所は、1984年の国籍法改正当時、父母の婚姻を日本との密接な結び付きの指標としたことには理由がなく、立法目的との間に一定の合理的関連一性は認められないとした。
    4. 最高裁判所の判決の補足意見には、立法不作為で国籍付与のみちを閉じているという点で導憲状態だが、国籍法の規定自体は憲法に違反せず、上告人らの日本国籍取得は認められないとするものがあった。
    5. 最高裁判所の判決の反対意見には、西欧諸国と日本とは社会の状況に大きな違いがあり、これらの諸国の動向を直ちに憲法適合性の判断の考慮事情とすることは相当でないとするものがあった。

     

    【2問目】正答:④

    2008年7月に開催された主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 首脳宣言では、アフリカヘの支援について、ジェノバでの合意に基づいて2010年までに政府開発援助を年間250億米ドル増加することに取り組むとしたが、2011年以降の政府開発援助の増額の可能性については触れられていない。
    2. 首脳宣言では、主要国首脳会議の拡大について、現在の主要8か国にインド、中国、ブラジル、メキシコ及び南アフリカが加わることについて合意し、2009年から参加国が13か国になることが盛り込まれた。
    3. 議長総括では、世界経済について、原油及び食料価格の上昇並びに世界的なインフレ圧力の高まりという問題に取り組むとしたが、金融市場の安定性及び保護主義と闘う必要性に関しては利害の対立があり、確り込めなかった。
    4. 議長総括では、環境・気候変動について、2050年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を50%削減するという目標を、国連気候変動枠組条約の締約国と共有し、同条約の下での交渉で採択を求めることが盛り込まれた。
    5. 議長総括では、政治問題について、拉致問題などの懸案事項の解決や朝鮮半島の非核化及び6者会合プロセスに対して支持が表明され、拉致問題に初めて触れられたが、首脳宣言では、拉致問題は盛り込まれなかった。

     

    【3問目】正答:③

    2008年7月に厚生労働省が発表した「労働経済白書」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 2008年3月卒の新規学卒者の就職率について、大学卒及び短大卒ともに、景気の影響により前年度を下回っているとした。
    2. 正規の従業員として仕事に就くことを希望したにもかかわらず、パートタイマーなど正規以外の従業員として働く不本意な就業者は、賃金の低さに不満を感じているが、仕事から得られる満足感は高いとした。
    3. 企業は、業績・成果主義的な賃金制度を導入し、仕事への意欲を高める人事方針をとってきたが、必ずしも成功していないとした。
    4. 高度な産業構造の実現に向けて、労働生産性が高い産業分野は雇用を拡大し、労働生産性の低いサービス業などは営業時間を延長することで、労働力需要に見合う雇用を行うべきとした。
    5. 長期的な視点から、長期雇用により人材を育成していくことは重要であるが、企業の経営環境が厳しいため、現時点では長期雇用を評価する動きはないとした。

     

    【4問目】正答:⑤

    2008年8月に施行された宇宙基本法に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 本法は、宇宙開発及び利用の基本的枠組みを決める法律であり、日本は本法に基づき国連の宇宙条約を批准した。
    2. 本法は、宇宙産業の技術力強化や民間事業者の投資を促進するため法制上の措置を講ずることとしたが、税制上や金融上の措置については規定しなかった。
    3. 本法は、宇宙開発を安全保障のためには利用しないこととし、1969年の国会決議を踏まえ、明文で宇宙空間の軍事目的での利用を禁止した。
    4. 本法は、宇宙産業の国際競争力強化のため、内閣府に宇宙開発戦略本部を新設し、宇宙開発担当大臣を本部長とすることとした。
    5. 本法は、宇宙開発戦略本部は、宇宙開発利用に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため宇宙基本計画を作成しなければならないとした。

     

    【5問目】正答:④

    2008年11月にペルーのリマで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 首脳宣言では、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)が地域に与える経済的影響の検証は終えており、今後はFTAAPの速やかな創設を目指すこととされた。
    2. 首脳宣言では、高騰する世界の食料価格が貧困の削減に影響を与える可能性があるとしたが、各国が食料安全保障に協調して取り組むことについては合意に到らず、首脳宣言に盛り込まれなかった。
    3. 世界経済に関する特別声明では、金融セクターを安定させ投資と消費を促進するための措置を今後も協調して実施していくが、危機をいつまでに克服することができるかは見通しがたたないとの認識が示された。
    4. 世界経済に関する特別声明では、今後12か月の間に、投資や貿易に対する新たな障壁を設けず、新たな輸出制限を課さず、WTO(世界貿易機関)と整合的でない輸出刺激策を控えることとされた。
    5. 世界経済に関する特別声明では、WTOドーハ・ラウンドの大枠について速やかな合意が望ましいとしながらも、合意の具体的期限については各国の利害の対立から、2010年末とされた。

     

    【6問目】正答:⑤

    2008年12月に政府の地方分権改革推進委員会が決定した第2次勧告の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 「国と地方の役割分担の基本的な考え方」、「義務付け・枠付けの見直し」及び「国の出先機関の見直し」の3点を本勧告の柱とした。
    2. 「義務付け・枠付けの見直し」については、見直しのためのメルクマールを設定したが、具体的内容については第3次勧告に持ち越した。
    3. 国の出先機関については、中央労働委員会地方事務所及び地方工務局を廃止し、その他の機関を地方振興局(仮称)に統合することとした。
    4. 地方振興局(仮称)は、総務省の出先機関とし、管轄区域内の地方自治体との協議会である「地域振興委員会(仮称)」を設置することとした。
    5. 地方分権改革の取組みを推進していくことが、将来の道州制の実現に向けて確かな道筋をつけることになるものと考えているとした。

     

    【2008年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:②

    2007年5月に成立した日本国憲法の改正手続に関する法律についての記述として、妥当なものはどれか。

    1. この法律は、憲法改正についての国民投票に関する手続を定めるものであり、憲法改正の発議に係る手続については別に法律で定めることとし、すべての規定を公布の日から起算して3年を経過した日から施行することとした。
    2. 日本国民で年齢満18年以上の者は、国民投票の投票権を有するとし、附則で、この法律が施行されるまでの間に公職選挙法、民法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとした。
    3. 憲法改正案に対し賛成または反対の投票をし、またはしないよう勧誘する行為を国民投票運動とし、公務員はいかなる場合も国民投票運動を行うことはできず、これに反した場合は罰せられるとした。
    4. 一般放送事業者等の放送設備を使用する国民投票運動のための広告放送は、国民投票の期日前14日に当たる日から国民投票の期日までの間に限り行うことができるとした。
    5. 最低投票率についての規定を設け、投票率が最低投票率を下回った場合、国民の承認はないものとしたが、具体的な最低投票率については、附則で、今後実際に投票が行われるまでの間に定めることとした。

     

    【2問目】正答:③

    2007年8月に内閣府が発表した「経済財政白書」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 景気回復について、2002年から始まった今回の景気回復局面では輸出の寄与が小さく民間消費の寄与が大きいという特徴があり、民間消費による雇用創出効果が家計消費へ波及し、好循環を形成しているとした。
    2. 物価について、景気回復が続く中で、価格と賃金とが連動しやすいサービス物価の上昇により安定的な物価上昇がみられるようになり、2008年中にデフレから脱却することが確実になったとした。
    3. 労働生産性の向上について、労働力人口の減少の下で持続的な経済成長を実現するために不可欠であるとし、日本企業には、労働生産性の向上を視野に入れたM&Aの活用やITの活用などに課題があるとした。
    4. 雇用形態について、非正規雇用者の比率は男女とも増加傾向にあるものの、正社員として働ける先がないなどの非自発的な理由で非正規雇用を選択する者の割合は非正規雇用者の1割に満たず、現在の雇用制度の維持が望ましいとした。
    5. 経済成長と格差の関係について、日本の状況は、経済成長の過程でいったんは格差が拡大するものの次第に縮小するとする仮説に沿っているとし、構造改革路線の継続が重要であり、低所得者層への政策対応は今後の課題とした。

     

    【3問目】正答:⑤

    2007年8月に和解が成立した「東京大気汚染訴訟」に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. この訴訟は、東京都内のぜんそく患者が、公害健康被害の補償等に関する法律に基づき患者として認定することと、損害賠償とを求めて提訴したものである。
    2. 和解成立前には、東京地方裁判所が、国、都および自動車メーカー7社に対し損害賠償金の支払を命じたが、この判決を不服として国および都は控訴していた。
    3. 和解条項には、医療費助成制度の創設は盛り込まれなかったが、今後、医療費助成制度の創設について国および都が連絡会を設けて検討することが明記された。
    4. 和解条項には、環境対策として自動車メーカー7社が、低公害車の導入促進やエコ・ドライブの普及・促進に努めることが盛り込まれた。
    5. 和解条項には、自動車メーカー7社が原告らに対し解決金を支払うことが盛り込まれた。

     

    【4問目】正答:②

    2007年11月に政府の税制調査会がまとめた「抜本的な税制改革に向けた基本的考え方」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 個人所得課税について、人的控除、所得控除および非課税措置が多く存在し税制上のゆがみの要因となっているとして、配偶者控除等の見直しを求めたが、特定扶養控除については、少子化対策の観点から拡大すべきであるとした。
    2. 法人課税について、法人実効税率の引き下げは、法人課税の国際動向に照らして必要であるとの意見が多かったとし、今後、厳しい財政事情の下、課税ベースの拡大を含めて対応する必要があるとした。
    3. 消費税について、社会保障財源の中核を担うにふさわしいとしたが、税率の引き上げには触れず、所得の再分配政策の観点から軽減税率を導入し、極力単一税率は避けるべきであるとした。
    4. 相続税について、相続財産に適切な負担を求め、相続税の有する資産再分配機能の回復を図ることが重要であるとし、事業承継税制については、課税の公平性の観点からも、廃止すべきであるとした。
    5. 金融所得課税について、上場株式の配当および譲渡益の軽減税率は、時限的な市場対策として導入されたものであるが、日本の金融・証券市場の競争力を強化するため、期限到来後も軽減税率を継続すべきであるとした。

     

    【5問目】正答:④

    2007年12月にインドネシアのバリ島で開催された気候変動に関する国際連合枠組条約第13回締約国会議に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 先進国の温室効果ガスの削減義務については、数値目標の策定を検討する必要があるとした議長案が示されたが、欧州連合が数値目標の策定に反対したため、行程表から数値目標を削除することで合意した。
    2. 気候変動に関する政府間パネルの第4次評価報告書の活用については、この評価報告書に温室効果ガス削減についての数値目標が記載されていることから、行程表では一切言及されなかった。
    3. 産業分野別に温室効果ガスの排出を抑制する目標を定めるセクター別アプローチについては、アメリカなど先進国が産業界からの反発を危倶して反対したため、行程表への記載を見送ることで合意した。
    4. 2013年以降の枠組みについては、すべての締約国が参加する新たな特別作業部会を設置して検討することとされ、この特別作業部会は2009年までに作業を終えることで合意した。
    5. 次回の締約国会議は、アメリカとともに京都議定書を批准していなかったが開会式で京都議定書をすみやかに批准すると表明したオーストラリアを開催国とすることが決定された。

     

    【6問目】正答:①

    2007年12月に政府の規制改革会議が決定した「規制改革推進のための第2次答申」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 医療分野では、いわゆる「混合診療」について、具体的施策に全面解禁は盛り込まなかったが、国内未承認の薬物・機械器具を用いた先進的な医療技術に関する保険診療との併用を認める枠組みの創設を提言した。
    2. 保育分野では、待機児童の解消には効果がないため保育ママの資格要件の緩和は不要であるとしたが、利用者が保育所と直接契約を結ぶ方式に替えて市町村が保育所に児童を割り当てる方式の導入を提言した。
    3. 住宅・土地分野では、反社会的勢力による介入の恐れがあるため不動産競売の民間開放はすべきではないとしたが、老朽化マンションの建替えを促進するため区分所有法における建替え決議要件の撤廃を具体的施策に盛り込んだ。
    4. 農業分野では、農協経営の透明化と健全化のため公認会計士監査の導入を、水産業分野では、海洋資源保護のため個別漁獲割当制度の廃止を、それぞれ具体的施策に盛り込んだ。
    5. 海外人材分野では、現行の外国人登録制度を外国人住民の利便を増進させるために見直し、新たに、戸籍を参考として在留外国人の台帳制度を外務省により整備することを提言した。

     

    【2007年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:⑤

    2006年6月に成立した金融商品取引法に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 本法では、投資家保護のため、元本割れのおそれのある金融商品を幅広く規制対象としており、一般投資家から苦情が多い商品先物取引についても、本法の直接の規制対象とした。
    2. 本法では、特定投資家向け、一般投資家向けのいずれかにかかわらず一律に投資ファンドの登録を義務づけ、金融庁が投資目的のファンドの実態を把握できるようにした。
    3. 本法では、株式の大量保有報告制度について、上場株式の保有割合が5%を超えた場合、事務手続きが煩雑なことに配慮し、3か月ごとにまとめて翌月15日までに金融庁に報告することとした。
    4. 本法では、株式の買付けについて、上場企業の株式を、3か月以内に特定売買を除く市場内の取引で買付けを行った後に当該株式の保有割合が3分の1を超えて取得することになる場合、当該上場企業の株式の公開買付けを義務づけた。
    5. 本法では、改正前の証券取引法に比べて罰則が強化され、重要事項に虚偽記載のある有価証券届出書を内閣総理大臣に提出した者に対する懲役刑は、5年以下から10年以下に引き上げられた。

     

    【2問目】正答:③

    2006年7月に閣議決定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 日本経済は、長期停滞のトンネルを抜け出して筋肉質の経済構造に変貌したが、構造改革が日本経済に「影」をもたらしたと考えられる場合は、構造改革の実行を遅らせるとした。
    2. 成長力・競争力を強化するため、新産業群創出に向けた行動計画の策定および生産性向上のための制度インフラの整備を重点的に行い、中小小売商業への重点支援については廃止し、政策の転換を図るとした。
    3. 財政健全化への取組では、2011年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字化することとし、基礎的財政収支の黒字化の達成後も、国・地方の債務残高GDP比の発散を止め、安定的に引き下げることを確保するとした。
    4. 歳入・歳出一体改革では、消費税を社会保障の安定財源として位置付け、消費税率を引き上げることを明確に示すとともに、国民に負担増を求めることへの理解を得るため、聖域なく徹底した歳出削減を行うとした。
    5. 安全・安心の確保と柔軟で多様な社会の実現では、出生率が増加に転じたため少子化対策は盛り込まず、目前の課題への対応として、「勝ち組、負け組」を固定させない再チャレンジ可能な仕組みを構築するとした。

     

    【3問目】正答:③

    2006年8月に厚生労働省が発表した「労働経済白書」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 雇用者のうち非正規雇用の割合については、1992年からの10年間で大幅に増加したが、景気回復により雇用環境は改善されており、2005年に非正規雇用の割合は減少に転じたとした。
    2. 男性一般労働者の賃金についてみると、業績・成果主義の浸透により、30歳台から40歳台において賃金格差が拡大しており、正当な評価に伴う賃金格差の拡大は労働への意欲を低下させているとした。
    3. 20歳台の年収を1992年と2002年とで比較すると、年収150万円未満の者の割合が増えている一方、年収500万円以上の者の割合も増加しており、20歳台で収入格差が拡大しているとした。
    4. 30歳台前半の男性従業員の既婚者の割合をみると、正規従業員、非正規従業員とも既婚者の割合は6割以上であり、雇用形態の違いが結婚に影響を与えることはないとした。
    5. 若年者の雇用については、企業は長期的・継続的な視点を持って人材を採用し育成することが基本であるとする一方、就業形態が多様化しており、20歳台の若年者の正規雇用化は不要であるとした。

     

    【4問目】正答:⑤

    2006年9月4日に最高裁判所が言い渡した「凍結精子訴訟」の判決に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. この訴訟は、夫の死後に凍結保存していた精子による体外受精で子を出産した女性が、嫡出子として子の出生を届け出たが、届出が受理されなかったため子の嫡出子としての認定を求めて提訴したものである。
    2. 民法は、認知の訴えについて、父母の死から3年以内であれば提起することができると規定しているが、死後懐胎子については、一定の条件を満たす場合を除き、認知の訴えを提起できないと規定している。
    3. 最高裁判所は、死後懐胎子について認知が認められた場合、当該子には、父の親族との間に親族関係が生じ、父の直系血族との間で代襲相続権が発生するという法律上の実益があると判示した。
    4. 最高裁判所は、死後懐胎子からの認知請求が認められるためには、認知を認めることを不相当とする特段の事情がない限り、子と死亡した父との間に血縁関係が存在することに加え、懐胎への父の生前の同意があれば足りると判示した。
    5. 最高裁判所は、本件請求については、死後懐胎子と死亡した父との間には親権、扶養など法律上の親子関係における基本的な法律関係が生じる余地はないとし、立法がない以上、法律上の親子関係の形成は認められないと判示した。

     

    【5問目】正答:②

    2007年2月にドイツのエッセンで開催された7か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)の共同声明に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 世界経済については、エネルギー価格の高騰とインフレ圧力の増加により、リスクは増大しているとし、G7は、持続的で均衡のとれた成長を促す適切な政策を追求し、世界的不均衡の調整を支援するとした。
    2. 日本経済については、経済の回復は順調であり継続が見込まれるとし、こうした経済動向が意味するところが市場参加者に認識され、市場参加者のリスク評価に織り込まれていくであろうと確信するとした。
    3. 為替レートについては、経済のファンダメンタルズを反映すべきであるとしたが、過度の変動や無秩序な動きは経済成長にとって望ましくなく、特に中国の実効為替レートが変動することは、必要な調整であっても望ましくないとした。
    4. 国際金融市場の動向については、ヘッジ・ファンドは活動に伴う潜在的なリスクの評価が複雑が困難であるため急速に縮小しているとし、ヘッジ・ファンドに対する警戒は不要とした。
    5. エネルギー多様化の推進については、気候変動に対応するため各国間において協働する必要があることから、排出権取引などの市場原則に基づいた政策措置は、各国の個別事情に応じて設計されてはならないとした。

     

    【2006年】時事テーマ・解答番号

    【1問目】正答:①

    2005年6月に内閣府が発表した「青少年白書」または「青少年の社会的自立に関する意識調査」の内容に関する記述として、妥当なものはどれか。

    1. 青少年白書では、公立の小中高校、盲・ろう・養護学校で2003年度に把握されたいじめの件数は、前年度より5%以上増え8年ぶりの増加となり、憂慮すべき状況であると指摘した。
    2. 青少年白書では、公立の小中高校、盲・ろう・養護学校で2003年度に把握されたいじめは、高校で確認された比率が最も高く、学年別の発生件数では高校1年生が最も多かった。
    3. 青少年の社会的自立に関する意識調査では、青少年の回答のうち、親が「自分のことをよく分かっている」は、父親と母親とも約5割でほぼ同率の結果となった。
    4. 青少年の社会的自立に関する意識調査では、学生・生徒または無職の青少年の親の回答のうち、「希望の仕事があれば働いてほしい」が6割を超え、「多少希望と違う仕事であっても働いてほしい」の3倍を超える割合となった。
    5. 青少年の社会的自立に関する意識調査では、学生・生徒または無職の青少年の回答のうち、「希望と違う仕事でも働きたい」が5割を超え、「希望の仕事があれば働きたい」の2倍を超える割合となった。

     

    【2問目】正答:②

    2005年7月に開催された主要国首脳会議(クレンイーグルズ・サミット)に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

    1. 会議の主要テーマは、アフリカ支援であったが、米国の強い反対のため、アフリカヘの支援額の増加は、議長総括には盛り込まれなかった。
    2. 議長総括には、会議期間中にロンドン市内で発生した同時爆破テロを非難し、テロ対策への取り組みを強化する決意が明記された。
    3. 地球温暖化については、主要8か国と新興経済国5か国とが行動計画を設けて協力していくことの合意が得られたため、議長総括には、具体的な温暖化ガス排出削減目標が明記された。
    4. 世界経済については、高く不安定な石油価格が、開発途上国ではなく主要8か国において特別に懸念すべき課題であるため、議長総括には、産油国に対する石油の増産要求が明記された。
    5. 北朝鮮については、日本が強く要望した拉致問題は、各国の合意を得られなかったため、議長総括には盛り込まれなかった。

     

    【3問目】正答:③

    2005年8月に発表された「日本の防衛」(防衛白書)の内容に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

    1. 国際社会では、テロ組織などの非国家主体による脅威の芽を事前に摘むための努力が行われているため、大量破壊兵器が国際テロ組織と結びつく懸念は解消されつつあるとした。
    2. 北朝鮮については、深刻な経済困難に直面し、軍事面から民事面に資源の配分の重点を移しているため、核兵器計画は延期された可能性が高いとした。
    3. 中国については、軍の近代化の目標が、中国の防衛に必要な範囲を超えるものではないのか慎重に判断されるべきであり、軍の近代化の動向について注目していく必要があるとした。
    4. 自衛隊の運用に関する長官の指揮命令については、新たな脅威や多様な事態に迅速かつ効果的に対応するため、統合幕僚長を通じた統合運用体制に加えて、陸海空自衛隊がそれぞれの構想に基づいて個別に行動できるようにするとした。
    5. 国際平和協力活動については、自衛隊の本来任務として適切に位置づけられ、当該活動を行う自衛隊員が、自覚と誇りをもって職務に専念できているとした。

     

    【4問目】正答:④

    2005年9月に最高裁判所が言い渡した「在外選挙権訴訟」の判決に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

    1. 在外邦人の選挙権は、1998年の公職選挙法改正で、参議院の選挙に限って認められたが、衆議院の選挙については、認められていない。
    2. 在外邦人の投票は、在外公館に出向いて行う必要があり、郵便による投票は認められていない。
    3. 最高裁判所は、在外邦人の選挙権確認の訴えについて、抽象的、一般的に法令を違憲としたり、権利を創設したりする判断を求めるもので、具体的な権利義務や法律関係に関する争いとは言えず、訴えは不適法であると判示した。
    4. 最高裁判所は、憲法は投票による政治参加を国民固有の権利として保障しており、選挙権の制限は原則として許されず、在外邦人の選挙権を制限している公職選挙法の規定は違憲であると判示した。
    5. 最高裁判所は、国会が在外邦人の投票を可能にするような立法措置をとらなかったために投票ができず精神的苦痛を受けたとして、原告が国に慰謝料の支払いを請求したことについて、金銭賠償にはなじまないとして請求を棄却した。

     

    【5問目】正答:④

    2006年4月に施行された公益通報者保護法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

    1. 保護される労働者には、派遣労働者、パートタイマー、アルバイトなどの従業員も含まれるが、公務員は含まれない。
    2. 本法の目的は、公益通報者の保護をはかることにより企業の法令の遵守をはかることであるため、企業の信用失墜が目的で企業の法令違反を通報する者も、保護の対象となり得る。
    3. 対象となる法律は、刑法および食品衛生法など個人の生命または身体の保護に関わる法律に限定され、証券取引法や個人情報保護法は該当しない。
    4. 保護の内容は、公益通報をしたことを理由とする解雇の無効、労働者派遣契約の解除の無効および降格や減給その他不利益な取扱いの禁止である。
    5. 保護の要件は、通報先に応じて異なっており、企業内部に通報する場合には、報道機関など外部に通報すると不利益な扱いを受けるおそれがあるという要件を満たす必要がある。

     

    【6問目】正答:②

    企業に義務づけられた高年齢者の雇用確保措置に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

    1. この措置は、高年齢者の70歳までの雇用を確保し、厚生年金の支給開始年齢までの年金の空白期間を解消することを目的としている。
    2. 事業主は、「定年の引上げ」または「継続雇用制度の導入」、「定年の定めの廃止」のいずれかの措置を講じなければならない。
    3. 事業主は、雇用確保措置の上限年齢を、2006年末までに引き上げなければならない。
    4. 事業主は、継続雇用制度の導入に当たり、労使協定により希望者を選別することはできず、希望者全員を雇用しなければならない。
    5. この措置は、厚生労働省が2005年11月に実施した調査によれば、調査した企業の約9割が既に導入済である。