重要なところ以外教えません!
昔は特別区で頻出だったんですが、ココ5年は出題ナシ!
あんまり難しく考えても仕方ないので
出題されやすいポイントだけサクッと対策しておきましょう!
主には公務員試験の物理対策として、
中学~高校の物理の分野すべてを解説していきますが、
もちろん中学生高校生の方が見ても参考になると思います!
ではさっそく【波動】分野の勉強をしていきましょう!
もちろん教養試験対策だけではなく、技術職の人の工学の基礎対策にもなると思います![/voice]
目次
【波動】初心者向けに4項目を解説!
波動分野はほとんどが暗記系の問題となっています!
ということで、公務員試験の問題を解くにあたって
必要だなと個人的に思う知識を
まとめて紹介していきたいと思います!
一応、重要じゃないところもサクッと紹介しておきますので、サラッと流し読みしておく程度でOK!
では、本編にまいりましょう!
少し理解難易度は高い分野かなと思いますが頑張っていきましょう!
【波の性質】意外と出題されている基礎知識!
実はこの世の中は波であふれています!
海に行けば波が見えますし
音というのも音波という波ですよね。
そして、電波、コレも波を利用したもので、
あとは地震波なんてのもあります。
ということでまずは波の基本的な部分をまとめていきます!
【波と媒質】簡単だけど大事!
ある点で生じた振動が次々と隣り合う部分に伝わる現象を「波(波動)」と言い、波が発生した点を「波源」と言います。
そして、波を伝える物質のことを「媒質」と言います。
→水面の波は「水」、音は「空気(水中では水)」、地震波では「地球」が媒質!
また、光や電磁波も波の一種ですが、媒質を必要としません
→音は真空中では伝わりませんが、光は真空中でも伝わるでしょ?
あと、波というのは波の形が移動する現象で「媒質そのものが移動するわけではない」という点に注意が必要です。
【縦波と横波】地震をイメージしよう!
波の進行方向と媒質の振動方向が同じ波
→音波、地震のP波
【横波】
波の進行方向と媒質の振動方向が垂直である波
→光波、電磁波、地震のS波、弦の振動
基本的にみんながイメージしている波は全部「横波」だと思います。
コレも地震でイメージするとわかりやすいと思います。
地面が上下に揺れる波が横波、地面が左右に揺れる波が縦波だと思っておくと覚えやすいかもしれません。
最初にP波(縦波)が到着して初期微動と呼ばれる小さな波を発生させる。
遅れてS波(横波)が到着して、地面が上下に揺れ、主要動と呼ばれる大きな波を発生させます。
【波の基本公式】あんまり重要ではない。
波の基本公式を利用させる問題ってあんまり出てないイメージがあります。
式の形と文字の意味を覚えておく程度で良いかなと思います。
ちなみに、円運動の項でも話しましたが、振動数と周期というのは逆数関係にあります。
振動数f…媒質各点の1秒あたりの振動回数
周期T…媒質各点を1回振動させるのに何秒かかるか
例えば1秒で10回振動するということは、1回振動させるのに1/10秒かかるということです。
【波の重ね合わせの原理】単純に山と谷を足すだけ!
単純に2つの波が重なる時、山と山は高めあい、山と谷は打ち消しあうっていうだけの話です。
このように2つの波を合成したものを合成波と言います。
高さは単純に波の変位y1とy2を合計するだけ!
【波の性質】出題されやすいポイント
【反射(音波・光波)】
異なる媒質の境界面で波の一部が反射すること!
入射角と反射角は等しくなる!
【屈折(音波・光波)】
異なる媒質の境界面で波の一部が反射せずに別の媒質中に進むときに進行方向が変わること!
【回折(音波・光波)】
進行する波が障害物の後ろ側まで回り込んで伝わること!
波長が長い波の方が回折の程度が大きくなる!
「こんにちは」ってドア越しに言ったら音が壁を通り抜けて聞こえてきますよね!
ココで起きているのが「回折」という現象です。
→波が障害物の横や隙間を通って、その裏側にまわり込もうとするわけですね!
【干渉(音波・光波)】
2つ以上の波が重なって、強め合ったり、弱めあったりすること!
→さっき紹介した「波の重ね合わせの原理」によるもの
【うなり(音波)】
振動数がわずかに異なる音波を同時に鳴らしたときに、音が干渉して周期的に強弱を繰り返すこと!
1秒間に起こるうなりの回数は2つの音波の振動数の差の絶対値になります。
→うなりの回数=|f1-f2|
振動数がわずかに異なる2つの音を同時に鳴らすと音が大きくなったり小さくなったりと不思議な現象が起きます。
400Hzの音と405Hzの音を鳴らすと、2つの音の中間の高さの音が5Hzの振動で大きくなったり小さくなったりするというわけですね。
【分散(光波)】
光をプリズムに通したとき、各色の光が分離すること!
光が波長の順に並んだ色帯をスペクトルという!
簡単に言うと、白色光というのは太陽の光のこと
プリズムというのは空気中の水分のこと
コレが屈折して7色の『虹』、連続スペクトルとなるわけですね!
光の色は波長によって決まります。
【光の性質】サラッと読んでおこう!
懐中電灯をつけると光は一瞬で照らしたいものを照らせますが、実は光にも速度があるんですね!
コレはだいたい3×108[m/s]くらいです!
そして、光というのは一様な媒質を直進するという性質があります!
→空気から水、空気からガラスなど、媒質を移動する際は反射したり屈折したりする。
ちなみに、最近では令和元年度の国家一般職の試験で出題がありましたね!
【光の反射と屈折】技術職の方は重要
※参考書ごとに分子と分母が逆だったりしますが、スネルの法則は比なので、↑の式でもOK。
境界面に垂直な線と入射光、反射光、屈折光との間の角度を使うという点に注意が必要!
→角度の位置を間違えてしまう方も多い
ちなみに空気の屈折率は約1、水の屈折率は約1.33です。
→「sinθ≧n2/n1」の時に全反射します
→屈折率の大きい媒質から屈折率の小さい媒質に光が進む場合に全反射が起こるというわけですね。
(技術職の方はココまで覚えておきましょう)
【レンズ】基礎だけおさえておこう!
実像というのはスクリーンに映る像のことで、
虚像というのはスクリーンには映らないけどレンズを覗き込むと見える像のことですね!
あとは像の倍率は|b/a|倍だと覚えておくといいかもしれません。
→物体が焦点距離の2倍より遠ければ像は小さく、近ければ像は大きくなります。
※物体の位置が焦点距離より小さくなると像はうつりません。
ココはサラッと読んでおけばOKかなと。
【音の性質】ドップラー効果だけおさえておこう!
音は縦波の一種で、個体・液体・気体中を伝わるが、真空中は伝わらない!
→宇宙で大声を出しても何にも聞こえない!
そして、音の速さはざっくり340[m/s]くらい!
基礎知識はこれくらいにしておきましょうか。
ドラップラー効果の公式は問題を解きながら紹介したいと思いますので
さっそく「ドップラー効果」の問題を1問解いていきましょう!
【ドップラー効果の公式】±に注意!
ドラップラー効果の公式に関しては、
この図と形をセットで覚えておきましょう!
ポイントは「音速と逆向きの場合が正」ということです!
→はね返り係数の項でも紹介した「相対速度」という考え方だと思っておけばOK!
(電車がすれ違う方が早く見える)
まぁドラップラー効果の公式を見ただけではイメージがわかないと思いますので
実際に1問解いていきましょう!
【ドップラー効果の演習問題】うるさいほど振動数は大きい!
※音速を340[m/s]とする。
- ①丁寧に図を描く
- ②わかっている値と向きを正確に図示する
- ③公式に当てはめて計算する
これらのポイントをおさえてサクッと解いちゃいましょう!
ミスを減らすためにもきちんと状況を図示して、向きと値を正確に記入していくことが大事!
今回は人が動いてないのでv0=0[m/s]
そして、音源の向きは適当に決めて文字で置いておけばOK!
→答えが正なら自分が決めた方向が答え、答えが負なら決めた方向と反対方向が答え
どうでしょうか。
この手の問題は計算問題というよりも知識問題と言っていいレベルで同じようなパターンしかでません。
先ほど紹介した3つのポイントをおさえておけばほとんどの問題は解けると思います。
形は覚えるしかないけど、「音速と逆向きの場合が正」っていうのを知っておけば少しは楽に覚えられるかもしれません!
【電磁波】読むだけ読んでおこう!
電気・磁気の分野で「右ねじの法則」について紹介しましたが、コンデンサーと電池をつないだ回路においては、導線の周りだけでなく極板の間の部分にも磁場が発生するんですね。
磁場が増加すると電場が生まれて、また磁場が生まれて…って電場と磁場が振動となって空間中を伝わる波のことを電磁波っていいます。
まぁ難しいことを言っても仕方ないですよね(汗)
こんな難しい知識は覚える必要はないです。
電磁波を利用している一番身近な例は「ケータイ電話」だと思います。
普段ケータイで友達と電話できるのは電波を送受信しているからですよね!
実はこのほかにも電磁波っていろんなところで活躍しているんです!
公務員試験でも出題されることがあるので、
基礎的な部分だけサラッと読んでおきましょう!
画期的な発明ですよね~!
物理ってホント面白い。
【電磁波の種類】一覧で紹介!
※参考:https://ist-ud.iseto.co.jp/?p=1564
ちなみに、波長10-3m~1mの波ことをマイクロ波と呼び、このマイクロ波には皆さんお使いのケータイ電話や電子レンジの波長が含まれています。
よく出るところで言うと、「電磁波は真空中でも伝わり、真空中を伝わる速さは波長や振動数によらず、真空中の光速度に等しい」という部分ですね。
あとは、電磁波は波長の長いほうから「電波→赤外線→可視光線→紫外線→X線→γ線」に分類ということ。
完璧な知識を身に着けようとしてもきりがないので、基礎的な部分だけサクッとやっておけばOKかなと思います。
ではこれで「波動分野」の紹介は終わりです。
正直あまりオススメな分野ではないので、必要最低限の知識で覚えやすいところだけ紹介したつもりです。
完璧に覚える必要はないので、
基礎的な部分だけおさえて
簡単な選択肢だけは正誤が判断できる状態にしておけばOKかなと思います!
では長々とお疲れ様でした!
今は公務員試験のせんせいとして、受験生の皆さんに物理が基礎となってる構造力学や水理学、土質力学なんかを教えています。
このページは『物理初心者の文系の方』に向けて書いたものです!