公務員のライト
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【特別区(技術)】自己PRシート・面接カードの書き方を徹底解説!

     

    こんにちは😊公務員のライトです!
     

    今回は、特別区(技術)の自己PRシートの書き方について、紹介していきます。

     

    【技術職とは】

    • 土木造園(土木)
    • 土木造園(造園)
    • 建築
    • 機械
    • 電気

    これらの試験区分のことです。

    【事務】区分で受験される方は、以下の記事を参考にしてください☺

    🔴特別区の面接カード(事務)

     

    目次

    【特別区(技術)】自己PRシートとは?

    特別区の試験は、申込時に「面接時に使うエントリーシート」を提出する仕組みになっています。
    つまり、面接は7月中にありますが、エントリーシート自体は3月の中下旬には出さないといけないということです。

    技術職の場合は、専門試験のボーダーがかなり低くなることが予想されます。
    専門試験の点数で差がつくのではなく、人物試験であるプレゼンや面接で大きく差がつくと思ってください。
    そして、この2次面接の参考資料となる超重要な資料が「自己PRシート」になります。

     

     

    【特別区(技術)】自己PRシートの項目

    1. あなたが自ら目標を設定してやり遂げた出来事について教えてください。また、その経験から得たことを今後どのように特別区で活かすことができるか志望動機も含めて具体的に教えてください。(200文字以内)
    2. 今までにあなたが最もプレッシャーを感じた出来事と、それをどのように克服したかお書きください。(200文字以内)
    3. チームやグループで1つの課題に取り組んだ経験とその中でのあなたの役割について教えてください。また、チームやグループに貢献するために心掛けたこと工夫したことについて具体的に教えてください。(200文字以内)
    4. あなたがこれまでに学んできた専門知識を特別区のまちづくりにどのように活かせるかを、ダウンロードした様式(Wordファイル:A4用紙1枚)を自由に使って、教えて下さい。
      ※当日、5分間程度でプレゼンテーションしていただきます。

    技術職の場合、自己PRシートの項目は全部で4つあります。①~③の項目が通常のES、④の項目が2次面接の際にある「プレゼンテーション試験」の原稿となるものです。

    面接時、面接官は皆さんの提出した「自己PRシート」を見て、皆さんに質問を投げかけてきます。
    また、4つ目の項目は「5分間プレゼンテーション」の資料となるものなので、重要度はMAXです!

     

     

    【特別区(技術)】5分間プレゼンテーション試験とは?

    特別区の事務職の試験では「3分プレゼン」がありますが、技術職の場合は「5分プレゼン」となっています。

    これは、申込時に提出した「自己PRシート」の4つ目の資料をもとに、自分の専門知識を特別区でどのように活かせるかを発表するものです。ただし、あくまでも「プレゼンテーション」なので、ただ発表すればいいのではなく、しっかりと活躍できることをアピールしていく必要があります。

    プレゼンテーション原稿の作り方のポイントは後ほど紹介します。
    まずは、①~③の項目の書き方について、記載例を見ながらコツを紹介していきます!

     

     

    【特別区(技術)】自己PRシート:①~③の記載例

    文字数が200文字しか書けませんので、具体的ではあるのですが、ある程度は抽象的にわかりやすくまとめる必要があります。
    あくまでも「面接時の参考資料」となるものなので、まず「問いに答えること」を絶対に意識して、要点だけをうまくまとめていくように工夫していきましょう!

     

    ①あなたが自ら目標を設定してやり遂げた出来事について教えてください。また、その経験から得たことを今後どのように特別区で活かすことができるか、志望動機も含めて具体的に教えてください。(200文字以内)

    【記載例】

    酒屋営業のアルバイトで好成績をとることを目標に努力し、都内で1位の成績を収めることができました。この目標を達成するため、私は顧客全員の名前や特徴を全て暗記し、親しみをもってもらえるよう努めました。また、私は特別区職員として、老朽化した交通インフラの改善に携わりたいと考えています。そこで、アルバイト経験で学んだ「人との縁の作り方」を活かし、住民や企業と密接に連携しながら未来の特別区を支えていきます。(200文字)

     

     

    ②今までにあなたが最もプレッシャーを感じた出来事と、それをどのように克服したかお書きください。(200文字以内)

    【記載例】

    私はゼミナール活動で300人の前で英語で発表を行った時に最もプレッシャーを感じました。具体的に、何度も練習を重ねて完璧に暗記できていたのですが、いざ発表が始まった瞬間にプレッシャーで頭が真っ白になってしまいました。そこで、暗記していたことをただ話すのではなく、ジェスチャーや自分の気持ちを入れるなど、今自分が伝えたいことを素直に発表することで、伝わりやすい良い発表を行うことができました。(194文字)

     

     

    ③チームやグループで1つの課題に取り組んだ経験とその中でのあなたの役割について教えてください。また、チームやグループに貢献するために心掛けたことや工夫したことについて具体的に教えてください。(200文字以内)

    【記載例】

    高校3年次にサッカー部の活動で全国大会への出場を目指していました。その中で、私はサブリーダーとしてリーダーのサポートと部全体の調整役を担いました。特に下級生がチーム方針に関われるような環境づくりが課題であったため、私は週に1回、下級生と上級生が少人数のグループで話し合う時間を作ることを提案し、下級生が話しやすい環境づくりに努めました。この取組から部員全員が1つとなり、全国大会出場を達成できました。(200文字)

     

     

    【特別区(技術)】自己PRシート:④の記載例

    あなたがこれまでに学んできた専門知識を特別区のまちづくりにどのように活かせるかを、ダウンロードした様式(Wordファイル:A4用紙1枚)を自由に使って、教えて下さい。
    ※当日、5分間程度でプレゼンテーションしていただきます。

    こちらが自己PRシートの④つ目の項目の記載例になります。

     

    【5分プレゼン】発表用の原稿

    【5分プレゼン原稿】

    ●冒頭あいさつ
    これから、私のプレゼンテーションを始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

    ●専攻分野 
    1.まず私の専攻分野について説明させていただきます。私は高校で土木を大学で都市建築について学んできました。まちづくりといっても都市計画、インフラ、土質工学、福祉など多岐にわたると思います。その中でも私は、都市計画とインフラ管理について多くを学んできました。
    2.特にまちづくりにおいて、ハード系に分類されるインフラ管理を研究で、ソフト系に分類される都市計画を授業で学び、幅広い知識を身に着けられたと思います。
    3.特別区はさまざまな課題を抱えていると思いますが、私の専攻分野に関する課題を挙げ、その具体的な解決策を説明させていただきます。

    ●区の課題①
    1.まず都市計画の分野に関して、区内の空き家問題が挙げられると思います。近年、区内では少子高齢化により、多くの空き家が点在しており、空き家率が15%を超える区も存在します。将来的に、より多くの空き家が発生する見込となっています。
    2.しかしながら、空き家にはリノベーションを行えばまだ使用できる物件も多く存在するので、今後、空き家をどのように利用し活用していくのかが課題だと考えます。

    ●課題解決策①
    1.以上の課題を解決するために、空き家に地域密着の交流施設を設置することを提案します。
    2.理由としては、団地ごとに文化や特色があると考えるためです。現在、公民館など地域ごとにおける交流の場としての施設はありますが、よりミクロな交流の場はあまりありません。そこで、空き家を交流の場とすることでより地域に密接な交流の場としての機能を期待できます。また、各空き家の利用者が公民館でつながりをもつことで新たな交流を生む場として発展することも期待でき、住民から区までのボトムアップで特色な区が生まれると考えます。
    3.これらのつながりが、各区で生まれることで1つの区から23区のボトムアップで他にはない個性豊かな23区につながると考えます。

    ●区の課題②
    1.次にインフラ管理の分野に関して、特別区だけではなく全国的にインフラ施設の老朽化が課題となっています。
    2.さらに、特別区ではインフラ管理より都市再開発に対する意欲が高い傾向にあり、今後技術力継承や人手不足に対応した新しい点検方法の取入れが課題だと考えます。

    ●課題解決策②
    1.以上の課題を解決するために、インフラ管理に対する幅広い知識と新技術への適用能力が必要と考えます。私は、大学の卒業研究で新しい点検技術の開発について研究を行い、研究を行う中で維持管理についての知識を身に着けました。
    2.この身に着けた知識を現場でさらに深めることで、今後の技術継承の橋渡しや新しい点検方法の取入れを行い、インフラ管理のプロフェッショナルを目指します。
    3.以上より、私の知識が今後の持続可能なまちづくりへと貢献できると思います。

    ●まとめ
    1.最後にまとめです。特別区のまちづくりは多岐にわたるので多くの知識が必要だと思います。私1人ではすべてを網羅することはできませんが、学んできた都市計画とインフラ管理の2つの専門分野を活かすことでよりよいまちづくりに貢献できると思います。
    2.また、今回挙げさせていただいた、空き家問題やインフラの老朽化以外の様々な課題に、特別区職員の立場として課題解決に取り組み、区民が安心して生活できるまちづくりに貢献できると思います。

    ●締めの挨拶
    以上で私のプレゼンテーションを終わらせていただきます。ありがとうございました。(約1400文字

     

    作成者からポイント解説

    全体の構成

    大きく①専門分野の説明、②区が直面している課題、③課題の解決策、④まとめの4段構成としています。全体として、自分の専門性をアピールすること、図を用いることでわかりやすく伝えることに重きを置いて作成しています。ただし、公務員としての特性上、ある専門分野に偏りすぎるのもよくないと考え、ある程度おおまかな内容にしています。以下、簡単にそれぞれの項目のポイントを解説します。

     

    ①専門分野の説明

    この項目では、まちづくりという幅広い分野の中で私が学んできた専門分野の説明と、幅広い知識があることをアピールしています。特に図を用いることで、面接官にわかりやすく伝えるようにしています。また、専門分野を1つではなく2つにすることで、さまざまな部署で活躍ができることをアピールしています。

     

    ②区が直面している課題

    この項目では、①で挙げた専門分野に関する区の課題を挙げています。課題点を図やグラフを用いることで、一目で視認できるように工夫をしています。さらに、具体的な数値を交えることで、志望度合いが高いことをアピールしています。

     

    ③課題の解決策

    この項目では、自分の専門性を最もアピールできるので、学生で学んだことの集大成を意識しながら、②で挙げた課題に対するオリジナルの解決策を提案しその効果を示しています。②と同様、図を用いることで一目でわかるように工夫をしています。また、ある区にこだわらず、23区全体を見渡した提案内容になるよう意識しています。

     

    ④まとめ

    この項目では、①で説明した自分の専門分野をもう一度説明し、どのように特別区のまちづくりに貢献できるかを再度アピールしています。さらに、国や都庁とは違い、基礎自治体の特別区職員として働くことを意識していることをアピールをし、プレゼンテーションを締めくくっています。この働くフィールドを理解している文言をいれることが、重要なポイントだと思います。

    ※課題文では「教えてください。」とありますが、Wordデータの方では、「5分間程度でプレゼンテーションしていただきます。」と記載されているので、プレゼンテーションに重点を置いた資料・原稿としています。

     

    資料作成のポイント

    やはり気になるのが資料の作成手順や方法だと思います。私の場合、まず自分の自信がある専門をピックアップしてから、その専門に関する区の課題を調べました。その後、書きたい内容を箇条書きでもいいので文章にします。文章にした内容を少しでもいいので図にして手書きで資料を作成します。その後、パワーポイント等を用いて資料を作成しました。この方法が必ず正解ではありませんが、1つの参考としてみてください。

     

     

    【特別区(技術)】プレゼン原稿のポイント

    まず、技術職の特別区職員が、どのような業務に従事できるかを把握するのが大事です。
    そして、まちづくりを行う中で「必要となること」「求められる知識」は何かを先に自治体研究等を通じて勉強し、後から自分が過去に学んだ知識について、業務に結びつく「必要な専門知識」を探してく・振り返っていく、というスタンスがオススメです。

    専門知識の内容は、大学の講義でも構いませんし、研究テーマでも構いません。例としては、「都市計画」や「材料工学」、「コンクリートの研究」「河川の流量計算」などが挙げられます。

    公務員にはバランス力が求められているので、何か1つの研究等にこだわらなくても大丈夫です。
    例えば、都市計画を中心として、土木施工や材料など、土木全体の専門知識を幅広く、かつ深く学んできました、などと伝えるのもOKです。

    あくまでも「参考資料」となるので、文字だけですべて原稿を埋め尽くすのはやめた方がいいです。
    資料を見る「面接官」側の視点を大切にして、資料自体はコンパクトにまとめる必要があります。そこで、例えば「要点だけ箇条書きでまとめる」「見出しを入れる」「ポイントを枠で囲う」など、読み手側が読みやすいように工夫して作ることが大事です。

     

    プレゼン原稿のポイント①:「専門知識」であること

    行政事務等のプレゼンとは違い、自分の性格の強み等ではなく、大学等で学んできた「専門知識」を自分の強みとして、アピールしていく必要があります。

    「粘り強さ」「リーダーシップ力」などの強みをアピールすることはできません。

     

    プレゼン原稿のポイント②:技術の仕事内容

    技術職員となった後、配属されやすい部署や仕事内容は大体決まっています。

    まずは自治体研究をしっかりと行い、働くイメージをしっかりと持つことが大切です。やはり、自分が働くビジョンが見えていないまま、原稿を作ってもいいものはできません。

     

    プレゼン原稿のポイント③:発表ではなく「プレゼン」である

    「私こういうこと頑張りました」で終わるのではなく、

    行政が抱える「課題」や行政の「取組」などをしっかりと把握したうえで、自分の持っている「専門知識」がどう活かせるのかを「プレゼン」する必要があります。

     

    プレゼン原稿のポイント④:プレゼン原稿の構成について

    【パート1(専門知識)】
    ~私はこういう専門知識を身に着けてきました。具体的に~こういう勉強を~こういう風に進めて~こういう知見を深めてきました。

    【パート2(行政の現状・課題等)】
    特別区のまちづくりの方向性~や、特別区は~こういう現状に~~こういう課題があります。

    【パート3(どう活かすか)】
    そこで、私の学んできた知識を~こういうところで活かしていきます。

     

    プレゼン原稿のポイント⑤:「自由に」記載してよい

    プレゼン原稿については、「自由に」記載してよいことになっています。
    つまり、文字だけで埋めるのではなく、グラフや図などを入れたり、色を使って表現したりしてもよいということです。以下で図ありの資料と文章のみの資料を比較してみましょう。

     

    図あり

    図なし

    資料の内容はほとんど同じですが、どちらが見やすいかは一目瞭然ですね。周りの受験生と差をつけるために、できるだけ図を用いるようにしましょう。

    図がある資料は、一目で内容が頭に入ってくるので、第一印象が好印象になりやすいです。一方、図がない資料は、文章のみなので面接官も見る気が失せてしまい、第一印象が悪くなる可能性があります。

     

    プレゼン原稿のポイント⑥:資料の出典について

    グラフや図など、国や特別区の公表している資料を使う際は、絶対に「出典」を明記するようにしてください。

    今後、公務員として仕事をする中で、例えば、説明会などを住民向けに開催する際、今回のようなプレゼン資料を作ることがあります。そういった今後の仕事の第一回目の上司からの指示となるのがこの「5分プレゼン」だと思っていただけたらと思います。

     

     

    【特別区(技術)】自己PRシートのポイントまとめ

    1. 自己PRシートは特別区の技術職の試験で提出するもの
    2. 自己PRシートは「申込時」に提出する
    3. 自己PRシートの項目は全部で4つある
      →①~③ES、④がプレゼン原稿となるもの
    4. プレゼン原稿は文字だけで埋める必要はない
      →あくまでもプレゼンの「資料」となるもの
    5. 本番の発表(プレゼン)は5分間程度
    6. 原稿(本番用)の文字数は1400~1500文字程度が目安

    特別区の技術職は、本当に「面接勝負」です!

    その面接試験で高評価をとるためにめちゃくちゃ重要なのが「プレゼンテーション」です。

    技術職の皆さんは特に、力を入れて取り組んでみてください!